2月3日は節分の日 「企業における節分行事 機能分析の一考察」
2月3日は節分の日 春を迎える会社行事 恵方巻をスタッフの皆さんに差し入れ
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毎年2月3日、節分の日。
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当社では全社員に、
恵方巻と称する巻寿司を配っています。

特別な演出も、スピーチもない。
寿司店に注文し、淡々と配布するだけです。
この行為を日本的情緒や縁起担ぎとして
理解するのは容易ですが、
ここではこれを経営行為として整理してみました。
1.制度ではなく「反復」が組織を作る
企業は規程・評価制度・会議体といった
制度装置によって運営されている。
しかし、制度は導入しても定着しないことが多い。
一方で、
毎年同じ日に
同じ行為が
説明なしに繰り返される
このような反復的行為は、
驚くほど強く組織に残る。
恵方巻の配布は、
規程にも評価表にも記載されていない。
それでも「今年もこの日が来た」と全員が理解する。
組織文化とは、往々にして
このような非言語的な反復から形成される。
2.コストと効果の非対称性

この行事に要するコストは極めて小さい。
一方で、その効果は即時には測定できず、KPIにも表れない。
しかし、
社員の記憶に残る
会社の「らしさ」を構成する
離職後にも想起される
こうした遅行性・非定量的効果は、
会議や研修よりも持続する場合がある。
経営とは、測定できるものだけを管理する行為ではない。
測定できないが、失えば確実に組織が痩せる要素を、
意識的に残す作業でもある。
3.なぜ「全員に同じもの」なのか
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重要なのは、恵方巻であることではない。
全員が同じものを受け取るという点に意味がある。
役職差、成果差、評価差を一時的に消し、
組織をフラットな状態に戻す。
これは短時間ではあるが、
組織の歪みをリセットする調整行為と位置づけられる。
4.行事は語らない方が強い
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この節分行事について、
社内で意味を説明することはしていない。
説明は解釈を固定し、行事を消耗させる。
行事は、
「なぜあるのか分からないが、毎年ある」
という状態である方が寿命が長い。
制度は説明を必要とするが、
文化は説明を必要としない。
結語
企業経営には、
「やめた瞬間に、後から効いてくるもの」がある。
恵方巻の配布は、売上にも利益にも直結しない。
しかし、なくなったとき、
組織の何かが確実に変わる。
その変化は数値では把握できない。
だからこそ、経営者が意識して守る必要がある。
来年も同じように、2月3日には巻寿司を配るだろう。
理由は説明しない。
説明が必要になったとき、
それはすでに文化の伝承が弱まり始めている証左である。
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