播磨灘の養殖牡蠣が危機に|大量死と不作の原因、坂越牡蠣の今
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ABCニユース 播磨灘でカキが大量死、小ぶりの身に漁師は「塩辛い。よう食べん」 記録的不作の原因は夏の少雨か 兵庫県漁連が斎藤知事に要望書

瀬戸内海でカキが大量死している問題で、
記録的な不作に見舞われています。
雨が少なすぎて山からの
植物性プランクトンが流れてこなかった。
(カキにとっての栄養が)足りなかった。
今年は梅雨の短さに加えて、台風の接近も少なく、
雨が少なかったのが要因の1つだといいます。

海の味覚に異変――播磨灘の養殖牡蠣が直面する危機と、私たちが味わってきた「本当に美味しい牡蠣」

今年の冬、海の恵みに異変が起きています。
兵庫県・播磨灘で
養殖牡蠣の大量死と記録的不作が報じられました。
ABCニュースや神戸新聞によると、
「身が小さく、塩辛くてよう食べん」
——現場の漁師の切実な声
出荷を目前にした牡蠣が大量に死に、
生き残った牡蠣も十分に
太らないという深刻な状況です。

なぜ播磨灘の牡蠣に異変が起きたのか?
指摘されている要因は、ひとつではありません。
記録的な少雨
梅雨の短期化と台風の減少
海水温の上昇
山から海へ流れ込む栄養(植物性プランクトン)の不足
牡蠣は「海の森」とも言われるほど、
海の栄養循環の影響を強く受ける生き物です。
雨が降らなければ、
山の養分は川を通じて海に届かず、
牡蠣の“食事”が足りなくなってしまいます。
全国屈指の産地・播磨灘で起きているこの現象は、
気候変動と食の未来を考えさせられる出来事でもあります。
それでも忘れられない、播磨灘の牡蠣の味
私はこれまで、
播磨灘を中心に各地の牡蠣を何度も味わってきました。
不作のニュースに触れるほど、
「あの味」が頭に浮かび、胸が痛みます。
これまで、赤穂の坂越には、何度もカキを求めて、ドライブに行っています。
■ 赤穂市・坂越(さこし)の牡蠣
牡蠣といえば広島が有名ですが、
水揚げ量では赤穂・坂越も全国有数。
何度もドライブがてら訪れ、
上田水産の生牡蠣を購入してきました。

袋いっぱいに詰められた牡蠣は、
そのまま鍋に入れるだけでご馳走。
味噌を二種類合わせた“我が家流の鍋味噌”でいただくと、
牡蠣の甘みと旨味が一層引き立ちます。
自宅で楽しむ牡蠣の醍醐味
■ 電子レンジで焼き牡蠣

坂越の市場で教わった方法です。
牡蠣1個あたり 約30秒
手軽で失敗が少ない

冬の夜、
採れたて牡蠣を自宅で味わう贅沢は格別でした。
👉 赤穂の坂越(さこし)から買ってきた牡蠣を焼いて食べました。
■ 炭火で味わう殻付き牡蠣(淡路島・岩屋港)

淡路島・岩屋港の
タコステーションで購入した殻付き牡蠣を、
温室サロンで炭火焼きに。

炭火では牡蠣は破裂せず、
じんわり火が入り、
殻が自然に開く瞬間がたまりません。
煙も匂いも気にせず、
ゆっくり会話を楽しみながら味わう牡蠣。
これもまた、冬の楽しみでした。
「食べること」が、産地を支えることにつながる

播磨灘の牡蠣養殖は、今まさに正念場です。
兵庫県は、養殖業者支援として
3年間の無利子融資を行う方針を示しています。
原因はまだ完全には解明されていません。
それでも、支援が具体化し、
再び元気な牡蠣が育つ海が戻ることを
願わずにはいられません。
まとめ:海の味覚を守るために、私たちができること

牡蠣はただの「冬のごちそう」ではありません。
海・山・川のつながりが育てた、
自然の循環そのものです。
不作のニュースに触れた今だからこそ、
これまで味わってきた牡蠣の記憶を大切にし、
産地に思いを寄せながら、
一粒一粒を味わっていきたいと思います。

2025.12.13