メルスプラン祝賀会で熱演 その1
開会の辞のあと、乾杯に移りました。皆さん一同立ち上がり、グラスを持ち、ビールを注ぎ、喉を鳴らしながら、しばらくはO主任の乾杯の前の挨拶とその後の「乾杯!」のかけ声を待っています。
皆さんのグラスにビールが注がれるのを待って、勢いよく「乾杯!」の声がかかりました。
ほどよく喉が潤ったところで、しばらく歓談となります。社長の私は、隣の席が田中英成社長です。
田中社長はとてもエネルギッシュで、多くの役職を兼ねているようです。メニコンの社長だけでも大変なのに、業界全体としてのコンタクトレンズ協会の会長を務めています。
当然、多くの見物客が名古屋に来られるので、田中社長も博覧会の期間中はお忙しいことと思います。開幕早々の明日(3月27日)には、フランスのシラク大統領が博覧会に来られるとのことです。
しばしの歓談が終わり、いよいよ従業員によるアトラクション(前半)の始まりです。トップバッターは、14階スタッフの主婦Kさんです。Kさんは、普段の仕事中は超が付くほど生真面目な人柄です。エンターテイメント性があるのか、普段とは一転して皆さんが楽しんでもらえるように気配りが大変よくできます。
何が始まるのか、皆さんステージを見つめています。そうすると流れてきたメロディーは聞き覚えのある「冬のソナタ」です。
司会者が紹介します。「この日のために、韓国から大スターがお越しくださいました!」という紹介です。
「え?え?誰だろ?」と思います。司会者が続けて、「ペ・ヨンジュンさんです!」と紹介がありました。
出てきた人はKさんだとわかっているのですが、それが、ペ・ヨンジュン風の眼鏡をかけ、マフラーを首に巻き、ペ・ヨンジュン風のコートを着て、さらに髪型まで似せています。
そこで全体としては、なんとなくですが、「あ、そやそや、ペ・ヨンジュンや」と連想してしまいます。
バックグラウンドミュージックに冬のソナタの曲が流れるなかで、ヨン様風Kさんのつぶやくような語りが始まります。
マイクに向かってしょぼしょぼとしゃべり、しゃべり終わると、すぐにマイクから顔を背けて、沈んだ寂しそうな語り口を続けます。
予想もしない演出に、もう皆さん大爆笑で、やんややんやの大喝采となりました。
今まで、手を打って喜んでご覧になっていた田中社長は、感激のあまり、和風ヨン様の激励のため舞台に上がり、にっこり笑って、記念撮影です。
これで一つの終わりかと思っていた頃、プログラムに載っていなかった思わぬ出来事がありました。それは、ネタのかぶりです。