沖縄の海から、残暑お見舞い申し上げます(8)
シュノーケリングを続けていると、向こうの方から、顔を出してこちらを伺っている、大きな目が見えました。
寄ってみると、愛嬌者のハリセンボンです。ハリセンボンは、興奮すると、大きく体が膨張し、背中には、針が1000本あるような、トゲがいっぱいのフグです。
このハリセンボンを使って作る味噌汁を、「アバサー汁」と言います。トゲが手に刺さらないように、料理をするときには、ハサミで皮を切るようにして、剥がします。ハリセンボンの生命力は強く、皮を剥がされても、包丁で切られても、まだピクピク体が動いているほどの強い生命力を持っています。
気の毒なのは、ハリセンボンは、のんびりとしている性格で、人間が近づいても、他の魚のように瞬間に逃げようとしないで、じっと様子を伺っている間に、あっという間につかまってしまいます。松葉博雄は、捕まえる気はありませんが、「これだと捕まえそうで危ないな」と、早く逃げるように忠告をしてあげたいぐらいです。
珊瑚礁の浅瀬で、足が着くところがあり、立ち止まって、顔を上げ、シュノーケルを外し、海から陸地の方を見てみました。ちょうど向かいには、白い灯台が見えます。灯台の周りには、白い砂浜が広がり、人影はないものの、ここで、パラソルを差して、パラソルの日陰で、デッキチェアを広げ、横になって、冷たいビールでも頂いたら、素晴らしいバカンスが得られそうな気がしました。
またシュノーケルを続けます。