沖縄五大家庭料理【汁物編】イカスミ汁、山羊汁(ヒージャー)、中身汁、チーイリチャー、アバサー汁 社長ブログ/沖縄ブログ/恩納村ブログ/恩納村リゾート生活
沖縄の五大家庭料理:沖縄には、沖縄独特の家庭料理があります。沖縄独特の文化から生まれた料理です。イカスミ汁、山羊汁(ヒージャー)、中身汁、チーイリチャー、アバサー汁 社長ブログ/沖縄ブログ/恩納村ブログ/恩納村リゾート生活
◎イカスミ汁
イカ墨汁の方は、食べるとお箸もお口も真っ黒になってしまいます。でも美味しいです。
いか墨は昔から、沖縄で、下げる薬(下ぎ薬:サギグスイ)と言われています。体内の不要物を出して便通を良くしたり、熱を下げたり、血圧を下げる効能があると言われています。
イカ墨汁は、イカの墨を水洗いしないで、イカの身をぶつ切りにして煮込みます。
イカの墨汁は、初めて食べる人には、書道の墨汁のように見え、何か気色悪い感じがします。それが、食べてみると、おいしいのです。臭いを消すためには、 香辛料にンジャナ(にが菜)を入れます。
◎山羊汁(ヒージャー)
ヤギ汁は、おめでたいときに、沢山の人が集まるときに、記念行事のときに、振る舞われる鍋料理です。
プロパンガスのガス台には、大鍋がかかり、ガスの火は、ゆる火で鍋を煮詰めています。大きな鍋の中には、ヤギの肉を煮込んでいます。
ヤギ汁は、沖縄ではお祝いの時にいただくお料理で、栄養面では、滋養強壮の効果があります。
恩納村冨着の冨着家で、お祝いがあった時のヤギ汁をご馳走になりました。とても、美味しくて、松葉博雄は、奥さんの分まで、なんと2杯もいただきました。
ヤギ汁は、匂いがとても強いので、ヨモギやショウガなどと一緒に煮込むことが多いようです。
◎中身汁(なかみじる)
中身汁の「中身」は、豚の臓物のことで、中身汁とは豚の臓物が入った汁物のことです。
中身は短冊状に切り、何度も茹でこぼし、塩をふって、もみ洗いして臭みをとります。鰹節で出汁を取り、下ごしらえをした中身と、豚肉、椎茸、コンニャクなどを入れて味を整え、すまし汁に仕立てます。食べる際は、おろした生姜や、小口切りにした青ネギを加えたりしていただきます。
中身汁は、沖縄では、お祝い事や、正月、法事等の特別な日には欠かせない料理です。
金城正浩さん、初子さんのお宅で、中身汁をいただきました。
こんにゃく、ねぎなどが入って、美味しくてヘルシーです。
中身汁は、沖縄の食堂でも食べられます。
うるま市の、「はっぽ~」というお店に金城正則さんと行きました。ここの食事は、沖縄そばが中心ですが、なかみ汁のこってり味を注文しました。
お客さんもよく入って、地元の方が多く来ています。こってり味ですから、油っぽい味です。とても美味しかったです。
◎チーイリチャー(血が入った料理)
チーイリチャーは、豚肉や豚の内臓と、豚の血を、野菜と炒めたお料理です。また、豚の代わりにヤギ等も用いられることがあります。
金城家の夕食にも、チーイリチャーが出ました。 野菜も一緒に煮込んでいるので、ビールと一緒に頂きました。
前兼久公民館で忘年会が行われる際に、皆が集まった時に振る舞われた、チーイリチャーです。血が入った料理でチーイリチャーです。
沖縄では豚を「鳴き声以外全部食べる」と言いますが、その通りで、豚の骨は出汁に、脂はラードに、内臓は中身汁等に、血液も、このチーイリチャーに、余すところ無く利用されるようです。
◎アバサー汁(ハリセンボン)の肝入りのおつゆ
アバサーとは、ハリセンボンのことです。フグの仲間で、河豚に似ていますが、毒は持っていないので、ふぐ調理師免許を持っていない人でも調理ができます。
鰹の出汁と味噌と、お酒を使って、味付けをします。その前にアク取りが大変です。
アバサーの口の部分は、珊瑚や蟹を食べたりするので、硬くなっています。アバサーは、肝がとっても美味しいのです。調理の際、肝を入れることで、味にひときわコクが出ます。
ハリセンボンは、ハリフグ、バラフグ、イラフグ、カゼフグ などの異名を持っています。
アバサーは、ハリセンボンを指す他にも、沖縄の方言で「おしゃべりな女」という意味があります。海で釣れたアバサーが、口をぱくぱくさせている姿から、出来た方言なのだそうです。
2015年5月