宮古島 全身に泥を塗ったお化け パーントゥは、ユネスコ無形文化遺産指定されていました。
宮古島の島尻地区には、全身に泥を塗ったお化け(パーントゥ)が出ます。 宮古島ツアー 第140回沖縄訪問(8)
全身に泥を塗ったお化け(パーントゥ)
宮古島の島尻村には、泥んこになり扮装した者が、住民や住居に泥をつけて回る「パーントゥ」という風習があります。
パーントゥは宮古島市の平良島尻と上野野原で行われている伝統行事で、全身に泥をまとった神様が集落をめぐ
って人や建物などに泥をつけ、厄を払います。
仮面を被ったお化けは逃げ惑う人々に異臭を放つ泥を塗りたくるお祭りです。
逃げても容赦無く追いかけ、泥を塗るパーントゥ、しかし悲鳴をあげつつも村の人々はどこか楽しんでいるようです。
厄払いは誰彼かまわず人や新築家屋に泥を塗りつけて回るというもので、泥を塗ると悪霊を連れ去るとされています。
この「ンマリガー」から採取する泥は強烈な臭気を放ち、塗られたら数日はその臭いが取れません。
今日の目的地は、宮古島の離島の大神島です。
大神島への渡り船は11時40分に出るので、その間しばらく島尻港の付近を車で回ります。
船の時間まで1時間以上あるので、片山正喜さんの運転でグルグル回っています。
島尻村だけでは行き尽くしたので、次の場所に行きます。
宮古島独特の文化
パーントゥの起源は、数百年前に島尻地区にあるクバマ(クバ浜)という海岸にビロウ(方言名:クバ)の葉に
包まれた黒と赤の仮面が漂着し、村民はこれを来訪神として崇敬したところ、ある男が仮面をかぶって集落内を
駆け回ったことが起源と伝えられています。
出典 ウィキペディア(Wikipedia)
島尻村には、泥んこになり扮装した者が、住民や住居に泥をつけて回る「パーントゥ」という風習があります。
姿形は東北のなまはげにどこか似ています。
仮面をつけた、人のようで人ではない、恐ろしげな扮装です。
パーントゥは住民の誰にでも襲いかかり、なまはげは子どものいる家にだけ現れます。
なまはげは、悪いことをしたらこういう人が来るぞ、と脅かして、その子どもの健全な成長を願う風習です。
対してパーントゥは、「ンマリガー」と呼ばれる島の特別な泉から、泥を用いて全身に塗った若者が、住民や家
に泥を付けて回ることで、厄払いをするという風習です。
新築家屋に泥を塗りつけられる事もあるようで、そうなると、厄払いしてもらえてありがたいのか、せっかく購
入した新しい家が泥で汚されてちょっと悲しいのか、これは地元の住民に一度聞いてみたいものです。
パーントゥは1993年に重要無形民俗文化財に指定されています。
年に数回、宮古島の中でもそれぞれの地区で行われていて、ここ島尻には、島尻地区農村総合管理施設「パーン
トゥの里会館」が建てられています。
宮古島市島尻地区を回っています。
島尻地区は島の北側に位置し、神の島とも呼ばれる大神島とは海を挟んで隣に位置していますが、なぜ「島尻」
というのでしょうか?気になったので、ネットで少し検索してみました。
宮古ペンクラブ会員・団体役員の、石垣義夫(いしがき・よしお)さんの記事に、このように書いてありました。
(「 島尻」の語源 より、途中抜粋)
宮古島市の島尻でもスマズのズは頭のことであり島の頭、または発祥の地であるとの解釈がなされている。
(中略)大神島、あるいは島尻の地形、海流からして渡来人たちが最初の足跡を残した場所としての島のズ(頭)あるいは発祥の地として考えられないことはない。
やはり、同じような疑問をもった方がいらっしゃったようで、このように解説されていました。
沖縄本島でも、ここ宮古島でも、住民の皆さんが集まるための集会所があり、集会所には調理場があり、調理場には炊事用具が揃っています。
こんな施設を、内地からの観光客にも利用させてもらえれば、地元住民の方々とのコミュニケーションがとれるのではないかと思います。
2013年2月16日(土)