沖縄戦の激戦地 伊江島 「木の上の軍隊」の撮影地・洞窟・城山めぐり
緑と海と歴史の島、沖縄戦争の激戦地 伊江島戦地の実話「木の上の軍隊」の撮影地・洞窟・城山めぐり
映画「木の上の軍隊」の
撮影地にやってきました。
この映画のポスターは、伊江島到着時に
フェリー乗り場で見たものです。
このロケ地は、伊江島の集落から
少し外れた静かな場所にあり、
周囲には緑が生い茂り、
風が吹くと木々の葉がざわめいて
穏やかな雰囲気が広がっています。
この映画は、
沖縄戦の実話をもとに作られた作品で、
戦争の混乱の中で
伊江島に取り残された日本兵たちが
木の上に隠れながら生き延びたという、
驚くような実話が題材になっています。
洞窟や壕に隠れる人々は多かったですが、
木の上に潜んで暮らしたというのは
とても珍しく、
その極限状態を描いた映画として
話題になったそうです。
「ニーバンカズィマール」の
看板が立っていました。
太平洋戦争中、佐次田秀順さんと
山口静雄さんのふたりは
ガジュマルの枝の上を住処に選びました。
戦後もそのまま潜み続け、
昭和20年から22年までの約2年間を
木の上で生き延びたと書いてあります。
看板は他にもありました。
そこには、
山口静雄さんは最初はこのカズィマールに
身を潜めていたが、米軍の銃弾を受け
破傷風にかかり、意識が朦朧となって
木から落ちたのを、佐次田秀順さんが気付き
別の場所に隠し食事を運び一命を取り留めた、
と書いてあります。
木の上に潜んでいたというだけでも
過酷な環境なのに、
仲間の命を必死に支え合って
生き抜いたという事実に驚きです。
このガジュマルの木陰には
戦争という悲しい記憶が刻まれています。
近くにある洞窟
ニィヤティヤガマにやってきました。
ここは、もうひとつの
伊江島の戦争遺跡です。
ここは海の波で削られてできた
巨大な海蝕洞です。
戦時中、この洞窟には
村人や兵士たちが身を潜めていたと
伝えられていて、
「千人洞」とも呼ばれるほど
多くの人々を収容していたそうです。
洞窟の入口は
大きな岩の陰になっていて、
海上からは死角となり、
簡単には見つからない造りになっています。
内部に進んでみると、
外から見ただけでは
想像できないほどの空間が広がっていました。
戦時中に人々が隠れるには
確かに適していたのだと納得しました。
ひんやりとした静けさが広がっています。
当時の人々にとっては
命をつなぐための避難所だったことを思い、
奥で息をひそめる生活は
どれほど苦しかっただろうと
想像すると胸が痛みます。
今はこんなに綺麗で
静かな伊江島も、
ほんの数十年前までは戦火に包まれ、
多くの人々が命を落とした
悲惨な歴史を歩んできました。
その対比を思うと、
いま目の前に広がる平和な風景が
かけがえのないものに感じます。
伊江島のシンボルである
城山へ行ってみました。
標高はわずか172メートルほどしかないですが、
島のほぼ中央にそびえ立っているので、
どこから見ても、パリのエッフェル塔や、
東京のスカイツリーのように、
伊江島のランドマークです。
城山は途中までは
車で行けるようになっています。
車で行けるところまで
登ってみることにしました。
山頂まで行かなくても、
ここから眺める景色だけでも十分に
伊江島全体を見渡すことができます。
青い海の向こうには
沖縄本島まで見渡せます。
島をぐるりと見渡せる景色は格別で、
お天気も良く、
清々しい気持ちになります。
駐車場のすぐ近くには
城山の山頂まで行ける登山口があります。
せっかくなのでぜひ登りたかったのですが
真夏の沖縄の暑さはやはり厳しく、
体調を優先して
今回は無理をしないことにしました。
小さなおみやげ屋さんがあったので
寄ってみることにしました。
伊江島ならではのおみやげが
売られています。
伊江島産の落花生が売られていました。
伊江島のサンゴ由来の水はけの良い土壌は、
落花生の栽培にとても適しているそうで、
伊江島は落花生でも有名な島なのです。
おみやげ屋の中には
小さな飲食コーナーもあり、
奥さんの眼に、かき氷の文字が止まりました。
真夏の沖縄は、とても暑いので
かき氷が食べたくなったようです。
みんなで最後にかき氷を食べましょうと
注文することにしました。
シロップは、好きなものを選んで
自分でかけます。
暑さで疲れた体に、イチゴ味のかき氷
冷たくて甘いいかき氷は格別でした。
太っ腹なお店で、シロップはどれを選んでも良く
どれだけ氷に掛けても、おとがめなしです。
私は、イチゴ味を選んで、
何回も、イチゴシロップを掛けました。
堪らないほど、嬉しいサービスです。
暑さで火照った体も心も一気に癒されて、
清々しい気分で
伊江島観光を締めくくることができました。
久しぶりに伊江島をのんびり観光できて、
充実した一日になりました。