日本銀行の福井俊彦総裁は、とうとう日銀の量的緩和を解除しました
2006年3月10日新聞記事です。日本銀行の福井俊彦総裁は、とうとう3月9日に日銀の量的規制緩和を解除しました。
今までゼロ金利にしてデフレを脱却するために、紙幣の供給をじゃぶじゃぶ出していたのですが、もうそろそろデフレからの脱却が近い、あるいは物価が上がり始めた兆候を受けて、量的緩和の解除を決定しました。(日本経済新聞より)
日本銀行、通称日銀は普段、私たちのお金を作っている銀行です。財布から一万円札を出して見てみると、日本銀行券と書いています。
つまりお札は、券なのです。どれだけ、日本国中に、この券をばらまくか、これを日本銀行の判断で決めていきます。
松葉博雄でも、あなたでも、誰でも、たくさん日本銀行券が手元にあった方がうれしいと思います。
しかし、あまりにたくさん日本銀行券が発行されると、ありがたさが少なくなり、たくさん日銀券を出さないと物が買えない時代がありました。
それが、少し前のインフレーションであり、バブルの時代です。
これに懲りて、お金の量を減らし、お金を貸した時の利子を上げ、お金の値打ちを引き上げました。こうなってくると、物を買わなくなり、お金を大事にして、節約時代に変わり、とうとう物の値段である物価が下がるというめずらしい現象が戦後初めて起きました。
これが、最近のデフレーションです。そこでまた日銀はお金の量を増やすことにしました。お金を貸すときの金利もどんどん下げて限りなくゼロに近くしました。
この様な日本銀行の政策で、少しずつ、デフレからの出口が見えてきました。それを判断して今回はお金の流通量を緩和することを考え直す事になったようです。
朝日新聞も同じように伝えています。
お金をたくさん日本中にばらまく政策を転換すれば、そのうちお金は少しずつ、希少価値が上がり、お金を預けたとき、お金を借りるときの長期金利はゆっくり上がってくる心配があります。
心配なのは、企業の中で、借入金の多い企業は、借りたお金の利子をこれまで以上に払わなければならなくなり、金利負担に耐えられることが、これから求められてきます。
ゼロ金利を、あるいは量的緩和をしたこの5年間、これを示すのが、日本経済新聞の指標です。
昨年の2005年7月から株式市場は、日本の景気が近く変化することを見越して、海外からもたくさんのお金が日本の株式市場に流れ込み、株がどんどん上がってきました。
いつも不思議に思うのは、商品だと安くなると皆さんが、たくさん買いに行きます。
株式の場合はまるで逆です。
安いときや、大バーゲンセール中の時には買う人は少なく、株価が上がってくると、行列が出来るほど、にぎやかになってきます。
このニュースは日本全体の問題なので、各紙とも大きく報道しています。
当然経営者は、借入金の多い会社は日本銀行の政策に対して、反対の姿勢を出しています。
日銀は政府からの独自性を出すために、日銀が政治力を排除して金利あるいは量的資金の決定を行う。それができるかどうかが今回の焦点でした。
日銀の福井俊彦総裁は日本銀行独自の意見で、お金をじゃぶじゃぶ発行することをそろそろ考え直そうと判断したようです。
企業については、これからはお金を借りて商売をして、しかも、借りたお金に利子を払えるかという真価が問われることになります。
今回の記事は少し難しかったでしょうか。。。。?