「セアカゴケグモ」が、関西地区に繁殖し、被害拡大しています。今後も分布が広がるようです。
関西クモ研究会の予想では、「セアカゴケグモ」が、関西地区に繁殖し、被害拡大しています。今後も分布が広がるようです。
「セアカゴケグモ」
2007年10月6日(土)付けの
朝日新聞朝刊を見ると、
11面4版に、毒グモの記事が、
写真入りで出ていました。
ちょうど、先日、蜘蛛の観察の様子を掲載したばかりなので、気になりました。
記事の内容は、
「毒グモ街に定着・大阪などで被害拡大」
という注意の呼びかけが載っていました。
海外から運ばれてきてた毒グモの
「セアカゴケグモ」が、
大阪を中心に定着し、
人の生活圏に活動を広げているそうです。
学校の校庭などでも発見され、
駆除すべき特定外来生物種に指定されているものの、
分布域が広がるのを食い止める
有効な手段はない状態です。
画像をクリックすると、記事を見ることができます |
大阪府では、
庭先でサンダルを履く際などに
噛まれたケースもあり、
人が暮らす場所で被害が出ているのが特徴です。
「セアカゴケグモ」は、1995年11月に、
大阪府高石市の工場敷地で初めて発見され、
その後、2005年までに人が噛まれた
事故は計4件だけでした。
しかし、昨年から庭先などで噛まれるケースが増え、
2005年だけで、計6件と変化が起きています。
一度に数百の卵を産む上、
原産地のオーストラリアと違って、
天敵がおらず、日本は個体数を増やすのに適しています。
「都市部では、自動販売機の裏など、
人工的な暖かい場所も多く、
寒い冬でも越冬は難しくない。
食い止めるのは難しく、
今後も確実に分布を広げていく。」と、
関西クモ研究会員の清水裕行さん、話しています。
関西クモ研究会は、
追手門学院大学生物学研究室
(大阪府茨木市西安威2-1-15)の
加村隆英さんが代表をされていて、
会誌「くものいと」を発行したり、
採集・観察会や例会を実施されています。