投資家、ジム・ロジャーズ氏は、日本、欧州、米国の膨らんだ負債を懸念しています。

ジム・ロジャース氏は、アベノミクスの先行きを、疑問視しています。結果はどうなるでしょうか?

日本経済新聞2016円3月15日付の、市場激動識者に聞くの記事では、ジョージ・ソロス氏と並んで、著名投資家のジム・ロジャーズ氏の意見が掲載されていました。

焼肉を食べながら、新聞記事を読んでいます。

景気後退局面の原因

ジム・ロジャーズの意見では、世界景気は楽観できないそうです。

日本、ヨーロッパ、アメリカの景気は、減速したり、景気後退局面に入る可能性があります。

その原因は、世界のどこでも負債が多すぎることにあります。

景気回復を図るため、各国の中央銀行は、より多くの負債を増やしています。

例えば、アメリカのFRBは、2008年には、8000億ドルだった負債が、今では5兆ドルまで膨らんでいます。

ジム・ロジャーズの考えでは、金融緩和で紙幣を印刷し、人工的に景気を浮揚させても、長続きがしない、貯蓄をして、投資をしてという循環が生じるのは、健全な経済であると指摘しています。

肉が焼けすぎないように、トングを使って時々はひっくり返したり、場所を移動させて焦げないように気を使いながら、ジム・ロジャースの意見を読んでいます。

政治家や金融政策の当局は、政策に痛みを避けたがります。

負債の増加は、そもそも景気の重荷なのに、景気の下支えを狙って、さらに負債を増やそうとしているのだから驚きだと、政策の矛盾をついています。

中国経済と日本経済の先行き

注目の中国経済の先行きについては、かつての中国は、負債が少なく、2008年の金融危機の時には、大胆な財政出動で世界を救った。だが、今や中国も負債を抱えている。

ただ、中国政府は、環境分野、医療分野に力を入れようとし、この分野には資金が入り、今後の成長が期待できる、全てが良いわけではない。

日本の経済政策の評価について、アベノミクスは間違った事をしている。

政府の債務は更に増え、通貨安にもなっている。

歴史的に、通貨安によって経済を中長期的に回復させた国はない。

日銀はマイナス金利を導入したが、機能しないだろう。

と、日本経済には厳しい意見です。

戦後復興の日本経済では、まず働いて貯蓄をし、貯蓄したお金を銀行に預金し、銀行は集まったお金を、復興資金の必要な企業に優先順位を決めて、融資していました。

ジム・ロジャーズ氏が言うように、紙幣を刷って国債を発行する、国の負債が先で、景気回復が後の考えは、確かに不自然です。