神戸商科大学(現兵庫県立大学)経済学部教授・北野正一先生を囲んで食事会

神戸商科大学(現兵庫県立大学経済学部)教授北野正一先生を囲んでの会食会です。

今日の参加者は5名の予定でしたが、

行き違いがあって、北野正一先生と、

もう1人日本トラストファンド代表の社長の

宮下敬正さんの三人になりました。

話は経営の話と教育の話になります。

まず、宮下敬正さんが言われます。

経営者が経営者である前に人である。

したがって、人の話を聞く、

自分中心から相手の話を聞くことが大切です。

兵庫県立大学経済学部教授北野正一先生を囲んでの会食会

話しの初めに、「でも」、「だって」、「しかし」、

この三つを言ってはいけないと言われました。

「でも」「だって」「しかし」確かにいつも言っています。

これはいけないようです。

いつも言ってしまうので、どうしましょう。

言葉の語源についてさらに

宮下敬正さんのお話しが続きます。

「ありがとう」とは、「有る」ことが「難い」。

この二つが合成されると、「有り難い」になります。

中々ないということなのに、それがあったら、

それこそお礼の気持ちを、

感謝の気持ちを言葉で出さないといけない、

それが「ありがとう」という言葉を相手に発することで、

感謝する言葉になってきます。

辛い時にこそ感謝する、

有難いと思わないといけないということです。

「すみません」はどうでしょう。

すみませんは「済まない」。

つまり、「まだ終っていない」

「この問題はまだ済んでない」

「終わりにするには、済まさないといけない」ということで、

これは、この問題を終わりにするためには、

気持ちの上で何かを相手にお返しをする、

ということで、愚痴をいわなくて、

気持ちの上で相手にリカバーのお返しをするということになります。

じゃあ、「お父さん」はなんでしょう。

お父さん、お母さんについてです。

お父さんは昔大和言葉では「ととさま」と言いました。

ととさまは尊敬の「尊(と)」と言う字を重ねて

「尊尊様(ととさま)」と書きます。

それで、言葉では「おととさん」が「おとうさん」になりました。

「かかさま」は、日(か)を二つ重ねて

「日日様(かかさま)」と書きます。

ととさまは尊敬される人間、

家の中で最も尊敬される人、

かかさまは家の中で常に輝く人、

ということになります。

そこで、「こんにちは」というのは、

かかさまがいつも輝く人であるということで、

「今日は」が出来ます。

さらに話しは弾み、今度は経営についてです。

宮下敬正さんのお話しでは、

経営は[社長力]×[管理力]×[現場力]

3つの変数によって作られます。

社長力は人間力であり経営学です。

それに管理力が加わります。

これは社長を伸ばす管理職の力です。

それから現場力です。

これは利益を生む現場です。

この三つが重なった時に力が発揮されます。

これが三位一体といいます。

北野正一先生は、これからの将来展望は

「子育て」をしたいと言われています。

もちろん、ご自分の子供ではなくて

、神戸市の市民の「子育て」です。

今、子供を産む方も少ないけれど、

育てることも大変です。

何が大変かと言えば、

環境が子育てに難しくなっていることです。

かつて日本では、子供は地域社会で育てていました。

近所の人たちが近所の子供を看る。

これは当たり前のことでした。

ところが今、子育てを地域でしようと思っても、

地域の中に、たとえば車が入ってきます。

危なくて、子供達は道路では安心して中々遊べません。

そこで家の中に入ってしまいます。

そのような時には、

車が入ってくることが出来ない地域というものを、

子供のために作れば、

かなり子供の安全な路上での遊びが解決します。

地域の中小企業の場合もそうです。

中小企業を地域で育てるということをしないと、

地域間での競争関係になってしまします。

例えば、神戸の町工場で作った製品を育てようと

地域で取り組まなければ、

海外から入ってくる安い同じ製品を買ってしまえば、

神戸の町工場の製品は育ちません。

この辺は、価格なのか、地域経済なのか、

優先順位をしっかり考えなければなりません。

これは自分さえ良ければ、

という考え方を否定することになります。

地域を成長させないと

日本全体の成長がないということになります。

兵庫県立大学経済学部教授北野正一先生を囲んでの会食会

その場合、例えば、安ければいいということで、

海外から来る安いものを選ぶのではなくて、

多少とも国内産、あるいは地域の作った商品

というものを選択するということにしなければなりません。

日本の国の中で、地域としての名前が

ブランドとして通るところが5箇所あります。

それは、神戸、横浜、沖縄、北海道、東京です。

この5つの名前は、

名前を付けることによってブランドとして

全国に流通するそうです。

神戸もそのうちの一つに入っていて、よかったです。

神戸ブランドとして松葉博雄が頭の中で思い出してみると、

神戸牛、神戸ウォーター、神戸コロッケ、

神戸製鋼、神戸ワインなどが、

すぐに思い浮かびました。

なるほど、神戸はブランドです。

北野正一先生のお話は、

さらにお住まいの西宮についてになりました。

西宮はどうして「西宮」なのか、

と土地の人からお聞きになって、

なるほどと思ったそうです。

大和朝廷の時代です。

東の神社には伊勢神宮

大和の天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀っています。

それに対して、日が沈む西が西宮だそうです。

ここに西宮神社を作ったということになるそうです。

大和の国を西と東に分け、

西と東で神社を祀りました。

そして、大和の国を守る兵を養う庫を作ったのが、

それが、「兵庫」ということになります。

兵庫は西宮に備える大和を守るという意味になっているそうです。

このように、地域を理解するためには、

その地域の歴史を教えて、

意味を理解させるのも大切であるという見解を示されました。

なるほどなぁと思います。

子供たちに知識としてではなくて、

理解をするうえで歴史を知らせるということになります。

それには小学生にもわかるような

神戸の歴史を書きたいとおっしゃっていました。

宮下敬正さんの子供に対する考え方は、

子供の教育の時に職業体験を

小さい時からさせたらどうかなという考えです。

様々な職業というものは、

人間の一生の中に出来るものではありません。

小さな時に色んなお仕事の体験をしてみる、

そういうことをやったらどうかなと、

小学校、中学校、高校の時に体験してもらうということです。

これはアメリカでは教育の中に取り入れられています。

お店屋さんごっこです。

しかもおもちゃ通貨を使って、

遊び感覚でビジネスを覚えていくという教育もあるそうです。

大人を元気にするには、

まず子供が周りではしゃいでいることが大事です。

したがって子供が少なくなり、

さらに人口が減少してくると

日本の国は段々衰退することになります。

テレビでやっていた話ですが

、今の出生率がもし1000年続いたとすると、

人口は何人になるか、というクイズがありました。

答えは1人です。

今のままではたった一人になってしまうそうです。

育てるといえば、

経営者を育てることも問題があります

経営者を育てるための経営塾というのは色々あります。

宮下敬正さんは最初製造業としての

社長の立場から経営塾に行って、

色々なことを教わったそうです。

最初、自分の所信を皆さんの前でプレゼンした時、

その後、大変な皆さんからの厳しい意見を頂いたそうです。

それが転機となってさらに経営に対する

勉強をしようという気持ちになりました。

さらにその先には、日本創研に行って勉強をさらにしました。

日本創研とは日本創造教育研究所です。

ここに行っているうちに、

家族の方から、宮下敬正さんが

かなり洗脳されていると心配されました。

そこで、心配なら奥さんも一緒に行こう、

ということになり、奥さんも一緒について行きました。

そうすると、奥さんもすっかり、

日本創研の考え方に興味を示したそうです。

日本は色々な事柄に道をつけます。

例えばお茶を飲むなら茶道、習字をするなら書道、

あるいは経営なら経営学、こういうものになってきます。

このように、人生にも人生道というところまで極めた方、

こういう方が経営塾の講師となって沢山の方を指導されています。

日本トラストファンドの社長の宮下さんは

今神戸で駅前大学を主催しています。

駅前大学は市井の経営者に経営をわかりやすく

塾の形で教えることにしています。

もちろんこれは営利目的ではなくて、

皆さんに対するボランティアです。

このような話をしながら、

北野正一先生を囲む会が6時から11時ぐらいまで長く続きました。

今日のお料理は、

三宮にある神戸交通センタービルの10階にある「燦」でした。

北野正一先生は、

今回神戸大学の地域経済学に協力してくれたという感謝の気持ちで、

今日の慰労会の席を設けていただきました。

そして、お支払いにつきましても、

お二人来られなかったのですが、

5人分のお料理、お酒について、

全部支払っていただきました。

松葉博雄は、割り勘を希望したのですが、

気持ちですから、ということで、

全額お支払いいただきました。

どうも北野正一先生、

ご馳走になりました。ありがとうございました。

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