「欧風料理もん」は創業昭和11年(1963年)の神戸で有名な老舗洋食店です。 ビーフカツサンドが絶品だという噂です
「欧風料理もん」は創業昭和11年(1963年)の神戸で有名な老舗洋食店です。 ビーフカツサンドが絶品だという噂です
欧風料理 もん
遠くて近きは 男女の仲と言います。
この反対は、近くて遠きは田舎の道です。
この田舎の道に相当するのが、三宮の界隈にある飲食店です。
松葉博雄は、さんプラザで40年以上も仕事をしていながら、
直ぐ近くの三宮の飲食店街のお店を利用していません。
こうなると、近いのに、有名なお店を知らないことになります。
そこで、お昼ご飯をどこか、
これまで利用していない店に行ってみます。
生田神社の近くまで行くと、
『欧風料理もん』があることに気が付きました。
このお店は老舗で有名です。
外から見ても、一つのビルが全てもんのお店のようです。
外から見ると、欧風の重厚な作りです。
お昼時なので、お店の中はあまり人気はありませんでした。
ドアを開けると、すぐにマスターが何人ですか?
とたずね、2人ですと言うと、2階に上がって下さいと言われました。
狭い階段を上がって周りを見ると、木張りの壁には、
絵や人形、額、などが掲示されています。
2階では、2階のフロアー係の女性が、
どこでも好きな所に座って下さいと、
やや言葉少なげに案内してくれます。
壁にも、良い額がかかっています。これ本物ですか?
とたずねると、そうです。来るお客さんから、
何でも鑑定団に出してみたらどうですか?とよく言われます。
棟方志功の作品です。
谷﨑潤一郎の小説『鍵』の広告なのか、
中央公論社が作ったと思われる鍵のカバーがあります。
あらすじは、ある初老の男が、
嫉妬によって性的に興奮することを目的として、
妻と若い知人の男を接近させて、
その経緯を部屋の鍵穴から覗いて、日記に書きます。
妻は、夫が鍵穴から自分達を覗いている事を知っていても、
拒絶せずに、見られている事に同調する。
といったテーマで、大映の映画で見たような気がします。
さて席に着くと、メニューを見て料理を注文します。
もんの名物料理はとんかつです。
そこで、松葉博雄はとんかつ定食(1800円)です。
奥さんはビーフカレー(1200円)です。
三宮でとんかつを食べるなら、さんプラザ地下の『武蔵』です。
武蔵とどちらが美味しいか、興味があります。
出てきたとんかつは、食べやすいように6等分にされていて、
フォークがなくても食べやすくなっています。
とんかつに添えられたキャベツは、カレー味に蒸されています。
奥さんのビーフカレーは、型押しされたご飯に、
ビーフカレーのルーが始めからかけられています。
とんかつには漬け物が、カレーには福神漬けが付いています。
味噌汁は、武蔵と同じ様に、やや重厚な味噌汁でした。
食事中、上の階で食べていた4人連れの若い男女が、
2階にエレベーターで下りてきて、ここでお勘定の清算です。
4人で、2万4千円払っていたので、
どうやらステーキを食べていたようです。
お店の方が、
領収書いりますか? 宛名はどうしますか?
と尋ねると、宛名は書かないで下さい。
と、領収書を受け取っていました。
そうなると、これは接待でしょうか?
それにしても、お昼の食事に接待とは、どんな仕事でしょうか?
短いお昼休みの昼食なので、
とんかつを食べると直ぐに精算です。
壁に書かれている絵は、上の階では、
昔の古い広告があるそうです。
今度又、上の階を利用して下さいと、
サービス係の女性から案内がありました。
降りる階段では、壁にキリシタン禁止のお定め書きが掲げられていました。
江戸時代を通して、幕府はキリスト教を硬く禁じていました。
田舎の名主を務めた百姓家に行けば、
末端にまでこの禁止のお定め書きが残っています。
幕府の通知が行政の末端にまで行き届いていました。
2012年11月6日(火)