懐石料理です。風薫る端午の節句に、神戸三宮の『さえき』で古都懐石を戴きました。
懐石料理です。風薫る端午の節句に、神戸三宮の生田神社の近くで、古都懐石を戴きました。 神戸さえき(1)
懐石料理です。一品ずつゆっくり、おままごとのように、お膳に運ばれてくる懐石料理です。風薫る端午の節句に、神戸三宮で古都懐石を戴きました。
5月の初旬はこれまでの寒さから解放されて、暑さは夏の手前で、一年でも一番いい気候です。こんな良い気候では、家に帰りたくもなくなります。
今夜は奥さんと新規開拓の美味しいお店を探します。新規開拓のきっかけとなるのは、やはり口コミです。料理とサービスの内容を知っている人が紹介してくれると、行ってみようと思います。
知人から聞いたのは、古都懐石 神戸 さえきです。
場所は生田神社の近く、東急ハンズの西隣の直ぐ近くにあるシンミチビル8階です。エレベーターで上がっていくと、直ぐ前にお店があります。
お店の入り口には、茶室の雰囲気を出そうと、手水が置かれています。
予約をしてから来ています。個室もあるようですが、通されたお部屋は床の間に向かって、一列に6席並んでるカウンター席です。
床の間には季節の生け花として、ユスラウメの実がついた枝を生けています。
懐石料理のコースは、万葉・飛鳥・白鳳・天平 の4コースがあります。8000円~16000円までの4コースです。
ビールを注文して、最初の食前酒を頂けます。お酒は宮城の『ひめぜん』で、飲むと甘口でした。ひめぜんを飲む時、平たい器に、結婚式の三三九度のように注いで頂き、食前酒を戴きました。
さえきでは使う器に凝っているようです。そういえば5月の今日は、兜にショウブです。器の中は、夢の菜と名付けられた椀豆豆腐です。食前酒のひめぜんにも、シランの香りが漂っています。
この神戸さえきの本店は、奈良の西大和にあります。1995年の阪神淡路大震災の後、神戸にお店を出したそうです。原則として年中無休だそうですが、ちゃんと盆休みはあるそうです。きっとお盆には、新鮮な魚が入らないからだと思います。
輪島の漆塗りのお椀には、海老を使ったお料理でした。お椀には鯉の絵が描かれています。なかなか食器に凝っています。
お椀の中には小豆が入っていて、小豆餅のようになっています。そっと取り出して小豆を隔離しておきます。食べた感じは小豆は硬かったそうです。
いつものように、アサヒスーパードライを戴いています。ビールを戴くグラスは、見たところ薩摩切子の様ですが、年代物かどうかは分かりません。
サービス係の女性は田道さんです。いろいろと研修を受けて、一応の受け答えが出来る様に、奈良本店の大女将と、神戸の若女将の二人から1週間ほど、サービスの研修を受けているようです。
神戸さえきはどんなお客様が、どんな利用をしているのでしょうか?尋ねてみました。
なんと、昔の言い方で言えば、お見合い、今では顔合わせと称する、結婚を前提とした男女を見合わせる、マッチングの席にもなるようです。生田神社が近いので、神社に関わるお宮参り、七五三などの祝いごとの宴席に利用されることも多いようです。
向付は、天然鯛のお刺身です。桜の葉っぱの下には氷が敷かれ、桜の若葉の香りが天然鯛に匂うように、初夏の香りを写しています。
しのぎはちまき寿司です。ちまきに巻かれたお寿司が出てきました。
賞味する立場は、自分では料理を作らないで、客席で出される料理を賞味しながら、肯いたり、これはちょっとと批評したりします。それは料理を作る事より簡単です。
味わいの深い日本料理の批評は、アカデミックな査読論文の査読をするように、他人に伝えるような表現をすることは、難しい事だと思います。テレビ番組では、食べながら、う~んと、肯くだけの人もいます。
和食のコース料理には、たくさんの食材が使われています。その食材ごと、一品一品に、味付けをして、お皿やお椀に飾り付けをして並べ、季節感を出して行くのですから、和食職人の職人芸は奥深いです。
2012年5月8日(水)