なぜ塔は高いのか?ケルン大聖堂 高さに驚く ドイツ旅行記(12)
なぜ塔は高いのか?塔には鐘があり、鐘の音が遠くまで届くよう、高くしたのでしょうか? ドイツ旅行記(12)
なぜ塔は高いのか?ケルン大聖堂を見て、その高さに驚きました。塔には鐘があり、鐘の音が遠くまで届くよう、高くしたのでしょうか?それとも、祈りが天に届くように高くしたのでしょうか?
現存するケルン大聖堂は、3代目です。
初代ケルン大聖堂が完成したのは4世紀、正方形の建物で最も古い聖堂として知られていました。2代目は818年に完成し、多くの巡礼者を集めましたが、1248年に火災で焼失します。
3代目のケルン大聖堂は、火災の後に建設が始まりましたが、宗教改革による資金不足で、19世紀まで工事が中止されます。
こうして今の姿にほぼ近い形になったケルン大聖堂は、第二次世界大戦の空襲で直撃弾を受け、破壊されました。しかし、全体が崩壊するには至らなかったため、復旧工事が行われます。
復旧工事は、周囲の廃墟から再利用した粗悪な部品で復旧されたため、近年になってきちんとした材質への再復旧作業が始まっています。
ケルン大聖堂の中は、撮影可能でした。中に入ると多くの巡礼者が座っていました。賛美歌のオーケストラに合わせて、U君は両手を挙げてリズムに乗っています。
ケルン大聖堂には、イスラム文化圏の人の姿も見えました。聖堂内の天井はとてもたかく、美しいステンドグラスからは、外からの太陽光がとりこまれ、聖堂内に柔らかい光を落としています。
このステンドグラスも、近年に作り替えられたもののようですが、こんなに大きくて色々な装飾が施されているなんて、ため息の出るほど素晴らしい建築です。
ケルン大聖堂の建築様式は、ゴシック建築が主になっています。ゴシック建築とは、12世紀後半にフランスで発祥した建築様式で、尖ったアーチ、飛び梁などを用いた全体に美術的効果を与える建築様式です。
大聖堂のあちらこちらには、イエスキリスト像がありました。一番近い、イエスキリスト像を見つけ、大聖堂訪問のご挨拶をしました。
キャンドルを点す場所があり、いくつかのキャンドルに火が灯っています。この灯りを捧げるのは、インドのベナレスでもよく見ました。日本各地のお寺でも、よく見ました。
ケルン大聖堂は、ゴシック建築のアーチ型がたくさん見られます。メインとなる礼拝所の横に、大きくアーチになった廊下が続いています。
大聖堂のオーケストラです。賛美歌を演奏するのは、オルガンではなく金管楽器で、皆さん正装ではなく私服でした。ボランティアでしょうか?
素晴らしいステンドグラスには、聖母マリアやイエスキリストに関する絵が描かれていました。太陽に照らされて、ハッキリと絵が見えます。
もう一度外から大聖堂を見てみました。空高く突き上げるような尖った塔が2箇所あり、小さな装飾がたくさんあります。
この大きくつきだした塔は、ドイツ的な性質のようです。上に伸びる塔も立派ですが、下で床を支える、広場の凹凸のなさ、水平のすばらしさ、歪みのない床の伸びにも驚きました。
大きな塔の周りには小さな装飾がいくつもつけられ、入り口には殉教者のような像が立っています。
写真の左上には、工事中の部分が見えます。ここが、再復旧工事をしている部分でしょうか?
現在のケルン大聖堂は、カトリック教会の管理にあります。お寺参りをしたように、大聖堂を出て来たら、なんだか心洗われたような、すがすがしい気分になっています。