幼児のままごと:好きなことは単純に繰り返す事です。
お皿を積み上げては、崩し、また積み上げて、配膳係のまねごとをしています。
神戸の中華料理店の「新愛園」で、御祝いをします。御祝いは、U君のお父さんのお誕生日が近いので、日曜日の今日みんなで集まって御祝いをしています。
U君が新愛園に来るのは2回目です。一回目は、松葉博雄の奥さんの誕生日会をした時です。その時のU君は、まだ乳児で、ミルクしか飲まない時でした。
U君のお父さんには、もう一つおめでたい事があります。博士論文が完成し、博士の学位を授与されることです。
松葉博雄と奥さんは、先に来てみんなが来るのを待っていると、隣の席では、京都大学に合格した合格祝いを、大きな声で御祝いの乾杯をしています。そうなると、こちらの席もみんなが集まると、大きな声でおめでとうの乾杯をしようと、負けない気がおきてきました。
19時を過ぎると、みんなが集まって来て乾杯となりました。
U君は、焼きめしを見ると、もうたまりません。お口の周りに、なんだか食欲促進剤のような液が溢れていて、「まんま、まんま」と、発音をしています。これを、分かり易く通訳すると、早くご飯が食べたい、早く焼きめしが食べたい、僕はお腹が空いたと言っています。
新愛園は3階建ての建物で、3階の客席には絨毯を敷いていて、幼児が這いずり回るには絶好です。
焼きめしを食べて、少し落ち着きを取り戻し、今度は何か遊ぶ物はないか探しています。探し当てたのは、取り皿です。取り皿を重ねてはまた配り、配ってはまた集めて重ね、配膳係のような遊びをしています。これも、実は、大人がしている仕事のマネをしているのです。
新愛園の席は、国境のように、厳重に境界線があるのではなく、曖昧になっているので、U君は、隣の席にまで興味を示し、隣の席の子どもも、こちらにやってきて、なんとなく交流が始まっています。
U君から見ると、たとえ数ヶ月でも、自分よりすることが幼いと思うと、ちゃんとお兄ちゃんぶっています。
幼児達が、なんとなく自己流で交流している姿を見ると、大人達も集まって、温かい目で幼児の行動を見ています。
新愛園の料理の終わりは、いつものマンゴープリンです。U君は意外に、マンゴープリンに対して、こりゃなんじゃと拒否的な反応を示しました。
今夜の話題は、11日に起きた東北・関東大震災のことです。神戸でも大震災の経験をしているので、震災の時の恐怖と、その後の復興の苦労が、なんとなく想像がつきます。
新愛園のお店の方は顔なじみになっているので、帰る時にも愛想良く見送ってくれます。お店は今夜もよく流行っていました。U君は、保育園で習っているさよならの挨拶の、手の平を裏表に繰り返すさよならの挨拶で離れて、帰っていきました。
2011年3月13日(日)