いぶし銀が輝く淡路瓦、島の風景 伝統が生んだ、防災という価値
投稿No:10564
温暖な気候と豊かな土壌に

恵まれた淡路島で、長い年月をかけて
育まれてきた伝統産業があります。
それが「淡路瓦」です。
「日本3大瓦」の一つであり、
愛知県の三州瓦、島根県の石州瓦と
肩を並べています。
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淡路島には良質な粘土が豊富にあり、
この土を高温でしっかり焼き上げて
作られるのが淡路瓦です。
淡路瓦の歴史は、
文献等によると、
江戸時代初期にさかのぼります。
以来約400年、島の土と
職人の技によって受け継がれてきました。
しかし『日本書紀』によると、
日本に瓦製造技術が伝来したのは
588年であるとされ、
その約10年後には淡路島でも
瓦が製造されたと思われる
瓦窯跡が発見されています。
国生みの島、淡路島には、遥か昔から
瓦の製作が根付いていたのかもしれません。
最大の特徴「いぶし瓦」
①独特の輝き:
焼き上げる最終工程で「蒸し焼き」にすることで、
表面に炭素膜が形成され、
渋い銀色「いぶし銀」に輝きます。
➁高い品質:
きめ細かな粘土が使われており、
耐候性が高く、時間の経過とともに味わい深い
風合いに変化するのが特徴です。

淡路瓦は、産地である南あわじ市の
色々な場所で使われています。
その一つ、『慶野松原プロポーズ街道』
以前立ち寄ったことがあります。

「瓦(かわら)ぬ 愛の誓い」
という言葉にかけて
道沿いにたくさんの瓦が並んでいました。

慶野松原内の約1.5kmの散歩道を歩くと
向こうには、浜辺が見えました。
気持ちの良い散歩コースです。
最大の特出すべき特徴は
災害に強いということです。
淡路瓦工業組合のHPによると
・地震
・火災
・劣化
・水
・圧力
・通気性に強く、
そして、省エネに優れています。

1995年の阪神・淡路大震災という大きな災害を
転換点とし、以降の技術革新が進みました。
・ロック構造:瓦同士をしっかり噛み合わせる構造
・釘打ちの徹底:土の重みで固定していたのを、
釘で下地にしっかり固定する
・耐風性能: ロック構造が下から吹き上げる突風も防ぐ
・不燃材料:セラミックならではの強み
・長期的な耐久性:塗装不要で塩害に強い

かつての「重いから危ない」という常識は、
今の「しっかり固定して家を強固にする」
という技術によって克服されています。

淡路瓦は、単なる屋根材ではなく
「島の文化」でもあります。
これからもこの地に根ざし、
未来の子どもたちに胸を張って
伝えられる産業であって欲しいです。
