三原市 細井鮮魚店から届いた “丸ごと一匹のタコ” — 三原のタコはなぜ旨い?食べ方・文化・生態まで徹底解説
三原市の細井鮮魚店から届いた “丸ごと一匹のタコ”
— 三原のタコはなぜ旨い?食べ方・文化・生態まで徹底解説

タコが丸ごと一匹
淡路市岩屋の自宅に、

広島県三原市の鮮魚店から
“タコが丸ごと一匹” 届きました。
送り主は、三原の細井さん。

もう長いお付き合いで、
魚の目利き・鮮度の扱いは一級品。
毎回、驚くほど良い品を送ってくださいます。
今回の主役は、「三原のタコ」。

一目見て思わず声が出るほど立派で、
艶、色、張り、太さ…すべてが違います。
■なぜ“三原のタコ”はよそと味が違うのか?

三原のタコが特別に美味しい理由は、
瀬戸内海の地形と潮の流れにあります。
① 速い潮流で鍛えられる「筋肉」

瀬戸内海の中でも三原周辺は潮の流れが速く、
タコが岩場に踏ん張るため、脚が太く、身が締まる。
これが“プリッと感”や“味の濃さ”になる。
② 豊富なエサ(カニ・貝類)
タコの大好物であるカニや貝が豊富。
動物性のエサがしっかり取れるので、
旨味(アミノ酸)が濃い。
③ 岩場が多い環境
三原の海岸は岩場が多く、
タコの隠れ家が多い “好環境”。
ストレスが少ないタコは味が良い。
👉 三原のタコは「運動 × えさ × 岩場」 で旨くなる。
これらは、一般のスーパーに並ぶ
輸入タコ(モーリタニア・モロッコ)
には真似できません。
■タコはどう食べるのが一番旨い?

タコは調理法で味が驚くほど変わります。
三原のタコは特に、
① さっと湯がく(“霜降り”程度)
これは三原の漁師も推奨する方法。
お湯にくぐらせるだけで、
タコ本来の甘さが際立つ。
② 刺身(薄造り)

冷凍してから薄く切ると、
ねっとりした旨みが強くなる。
③ 炊き込みご飯

出汁を吸ったタコの甘味が広がり、
冬は特におすすめ。
④ タコ飯(三原名物)

三原市は “タコ料理の聖地” と言われるほど。
町おこしでタコ料理が多く、
専門店も多い。
■タコの「資源枯渇」が世界で問題に

近年、タコは世界的に人気が高まり、
地中海・アフリカ・南米では乱獲が問題に。
・世界のタコが減っている理由

需要の増加(特に海外の寿司ブーム)
輸入タコへの依存
天候不良で漁獲量減少
日本でも、地域によっては
禁漁期間の設定や、網の制限が始まっています。
三原の漁師もタコを守るため、
漁獲ルールを昔から厳守しています。
■タコの“意外すぎる性格”
タコは非常に知能が高く、
「犬並み」と言われることも。
●好奇心旺盛
水族館のタコは、フタを開けて脱走することがある。
●道具を使う
ココナッツの殻を“シェルター”として
持ち歩くタコも確認されている。
●短気
気に入らない相手には墨を吐く。
獲物は一瞬で仕留める。
■タコの寿命は驚きの「1〜2年」

賢いのに寿命が短いのがタコの特徴。
多くの種類は 1年ほどで成長 → 産卵 → 一生を終える。
短い生涯のため、
成長スピードが早く、
エサをよく食べ、身が太る。
三原の“太脚”と旨味は、
この短いライフサイクルも関係しています。
■「タコを食べるのは日本人だけ」は本当?

実は 間違い です。
●ギリシャ
タコは名物料理。
干して焼いた「ヒタポディ」が人気。
●スペイン
ガリシア地方の「プルポ・ア・ラ・ガジェガ」は有名。
●韓国
ナクチポックム(タコ炒め)、
サンナクチ(生きたまま)。
●イタリア
サラダや前菜で普通に登場。
👉 “日本が世界のタコ市場の6割を消費”している。

三原のタコが貴重になっている理由は
ここにもあります。
■まとめ:細井さんの“丸ごとタコ”から、海と文化を思う

三原の細井さんから届いたタコは、
味の良さはもちろんのこと、
その背景には、
瀬戸内の環境
漁師の知恵
食文化
生態の不思議
資源を守る難しさ
など、多くの物語があります。
良いものを届けてくださる細井さんには
改めて感謝です。
瀬戸内の海がこの先も豊かであり続けるよう、
私たち消費者も大切に味わいたいと思います。
