【社長経営学79】理念が浸透したとき、会社はお客様と“共鳴”し始める
【社長経営学79】顧客第一の経営理念を浸透させるため 社長からのメッセージを 頻繁に発信 顧客第一の理念を浸透させるため社長は“発信を止めてはいけない”
■メルスプランとの出会いが、経営理念を揺さぶった

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2001年。私が経営学を学び始めた頃、

メニコンが打ち出した
定額制・会員制システム「メルスプラン」に
加盟するかどうか、
私は真剣に悩んでいました。
会員は会費さえ払えば、
レンズが破損しても、
度数が変わっても、
何度でも交換できる。
“レンズを買う”のではなく、
“安全に使い続けるサービスを買う”。

今でこそサブスクは当たり前ですが、
当時は小売店の価値観を
根本から揺さぶる仕組みでした。

■加盟店のメリットと、同時に押し寄せた不安
在庫を持たなくていい。
レンズは全国の加盟店でサポート可能。
まさに画期的なシステム。

しかし現実は甘くありません。
メニコンから支払われる手数料は
1人あたり月1,000円以下。
数百名では固定費の足しにもならない。
何万人もの会員を獲得して初めて、経営が安定する。
「本当にやっていけるのか?」
「資金繰りは持つのか?」
経営者として、眠れない夜もありました。

■必要なのは「仕組みの理解」よりも「価値観の共有」

メルスプラン導入の成否を握るのは、
商品でも価格でもありません。
社員が“本気で”メルスプランを良いと思えるかどうか。
なぜなら、入会を勧めるのは社員。
サービスを提供し続けるのも社員。
退会を防ぐのも社員だからです。
だから私は決めました。

顧客第一の価値観を、社員全員の心に浸透させる。
そのために社長である私は、
“発信し続けること”を自分の責務としたのです。
■社長のメッセージは、会社の方向を示す灯台

私はとにかく、あらゆる形でメッセージを出し続けました。
ブログ「社長研究室」を毎日のように更新
社内メールで価値観を繰り返し発信
給料袋に筆墨でひと言
月例会議・朝礼で顧客エピソードを紹介
その理念に沿った社員を表彰
新人研修、eラーニング、慰労会での対話

“メルスプランはお客様のためになる”
この価値観を、全員が心から信じられるように。
組織が一つの目標に向かうためには、
社長が理念を語り続けるしかありません。
■理念が浸透したとき、会社はお客様と“共鳴”し始める

数年後、変化が起きました。
メルス会員の方から
「入ってよかった」「安心して使える」
というアンケートはがきが届き始めたのです。

社員の言葉と、お客様の気持ちが重なり合う瞬間。
これは、経営者として何よりの喜びでした。
理念を掲げるだけでは、
会社は変わりません。
理念が“共感”として現場に根を張ったとき、初めて強い組織になる。
メルスプランは、私にそのことを教えてくれました。

次回
【社長経営学80】
“価値観”が会社を強くする —— 経営理念を行動に変える方法
2025.11.30