【社長経営学78】指導教授 退任 最終講義 厳しかった博士課程も 自分自身を鍛える試練
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【社長経営学78】指導教授だった明石芳彦先生の退任最終講義 厳しかった博士課程も 自分自身を鍛える試練

退任 最終講義
最終講義は、
大学の教授が定年退職を迎える際に
開催される特別な講義です。
多くの大学で行われており、
退職する教授の専門分野における
長年の研究成果や
教育に対する思いが語られます。

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恩師の退任
大阪市大の指導教授だった明石芳彦先生が
2016年3月末をもって退任されました。
最終講義とあって、教室には
社会人大学院生の生徒達で満席の状態です。
最終講義は
「社会人大学院・アントレ分野での教育と私」
がテーマでした。
明石先生は、社会人大学院を設立した
当時のメンバーです。
講義はその思い出から始まりました。

明石芳彦先生の信条
明石芳彦先生の信条は、
『自分は出来ない』事の言い訳はしない、
過去を振り返らないという考えです。
Better Late Than Never! が信条です。

入学したとき
先生から言われた言葉を思い出しました。
それは博士課程後期での3つの約束です。
1、遅い・早いは無い=自分が考えていることと比べて遅い早いがある
2、謙虚な姿勢=他人の意見を聴く、視野を広げる
3、社会人・教員・大学との共働=欲求ばかりで無く、提案すること

最前列の席に座り
最終講義を拝聴していると、入学当時に、
明石芳彦先生から言われた事を思い出します。
今、目の前で最終講義に際し、
明石芳彦先生が言われていることは、
私が入学した2007年4月の頃とほぼ同じお話でした。
何もぶれていません。

他にも先生の言葉を
思い出しました。
「査読付き投稿論文の作成には、
査読者が納得するほどの深い思考が求められる」
「自分自身で、なぜ?何故?ナゼ?と、
3回深掘りすると論文に厚みが出てくる」

社会人大学院生を受け入れて、
新たな分野の学問を拓いていくには、
教員の自分自身が学ばないといけない
と言われました。
いや、それより、
社会人の学生からは
ビジネスの現場で起きていること、
問題となっていることを、
むしろ教員のほうが学ばせていただいたと
感謝の言葉もありました。

明石先生の退任に殉じて、
私も客員研究員を
辞任することにしました。
明石芳彦先生の
送別会・懇親会も行いました。
厳しかった博士課程も、
振り返ってみると
自分自身を鍛える試練だったのです。

博士号修得は研究者として
一定の水準を求められるのですから当然です。
嬉しかった思い出は、明石先生から
「松葉さん、一皮むけたね。」
と褒められた時でした。
話は尽きません。名残も尽きません。
しかし、時間がきたので、
これで懇親会は終了です。
