神戸元町の中華料理「丸萬」 競争の激しいラーメン業界 ラーメン屋の厳しい現実
神戸元町の中華料理「丸萬」 ラーメンが美味しいお気に入りのお店です 親子三代で行くお店 親子三代で通う老舗ラーメン店「丸萬」 ― 時代とともに変わる町中華の課題
仕事の日のランチで、
神戸元町にある中華料理
「丸萬」へ行ってきました。
1953年創業の老舗で、
私自身、何十年も通い続けている
お気に入りのお店です。
丸萬といえば、やはりラーメン。
透き通った鶏ガラスープに
モチモチの麺が絡む、昔ながらの中華そば。
あっさりしているのに旨味が深く、
神戸の中でも一番好きな一杯です。
私の娘(現在は院長)も小さい頃から通っていて
、いまでは孫たちも一緒に足を運ぶようになりました。
気づけば、**親子三代で通う
“わが家の味”**になっています。
しかし、丸萬のように
長く愛されてきた町中華でも、
現代ならではの課題を抱えていることを感じます。
厨房を切り盛りするのは兄弟三人。
長年の経験で生み出される味は絶品ですが、
皆さんすでにご高齢。
後継者が見えず、
店の将来を心配する声も耳にします。
ラーメン業界全体を見ても、
状況は厳しさを増しています。
原材料・光熱費・人件費の高騰に加え、
人手不足も深刻です。
2024年にはラーメン店の倒産が過去最多を記録し、
「ラーメン1杯=1000円の壁」
と呼ばれる価格上昇の
心理的ハードルも経営を難しくしています。
ラーメンは「安くて手軽な国民食」
というイメージが根強いため、
1000円を超えるとお客様の足が遠のきやすいのです。
老舗を守るのは味だけではなく、
次世代への継承や価格との
バランスといった“経営の課題”でもあります。
丸萬も値上げを余儀なくされていますが、
それでも常連が通い続けられるよう
最大限に努力されていると感じます。
私自身、この味にいつまで通えるかは分かりません。
だからこそ、
「今、ここにある美味しさ」をしっかり味わっておきたい。
丸萬のラーメンは、単なる食事以上に、
私たち家族の歴史と重なり合う
大切な時間を与えてくれる一杯なのです。
倒産のニュースをよく目にします。
実際、2024年には過去最多となる
70件以上の倒産が記録され、
2025年に入っても高い水準で推移していることが
報告されています。
原材料や光熱費、
人件費の高騰に加え、
人手不足などの課題が重くのしかかり、
これまでなら持ちこたえられていたお店も
経営を断念せざるを得ない状況が
広がっているのです。
もともとラーメン店は
「参入しやすいが続けるのは難しい」業態の
代表格でした。
開業から3年以内に7割が閉店すると言われ、
流行や立地の影響を強く受けるうえ、
仕込みから深夜営業まで体力勝負で。
こうした理由から、昔から入れ替わりが
激しい業界であることは知られています。
さらに近年の厳しさを
象徴するのが、いわゆる
「ラーメン1杯=1000円の壁」という言葉です。
昔からラーメンは“気軽に食べられる国民食”
として親しまれてきました。
そのため、価格が1000円を超えると、
よほど具材や内容が充実していない限り、
お客さんが足を運びにくくなる傾向があります。
経営側からすれば高騰するコストを
反映させざるを得ないのですが、
消費者はラーメンに
「安くて手軽でお腹いっぱいになれる」
という価値を強く求めていて
そこに大きなギャップが生じています。
つまり、ラーメン業界は
もともと競争の激しい世界でしたが、
今は物価上昇と「1000円の壁」という
心理的ハードルが同時に押し寄せ、
かつて以上に廃業が増えているのが
現状のようです。
昔からの入れ替わりの激しさに、
時代の波が重なっているともいえます。
丸萬も、時代の流れとともに
以前に比べればだいぶ値上げをしていますが、
それでもなんとか抑えようと
頑張っている価格だと思います。
このお店は兄弟三人で切り盛りされていて、
厨房を覗くと、その三兄弟もだいぶ
ご高齢になってきたことを感じます。
長い歴史を持つお店ですから、仕方ありません。