起業のネタが絞られてきた。なぜ,コンタクトレンズを選んだのか【社長経営学】シリーズ 11
投稿No：9597
起業のネタが絞られてきた。起業に なぜ、コンタクトレンズ販売を選んだのか
大学生の頃、私の収入はごくわずかでした。
親からのお小遣い、
夏休みに百貨店で稼いだ
アルバイト代は日給800円でした。
週２回の中学生の家庭教師代が月に4,000円、
その他単発のアルバイト等でした。
このぐらいの収入で、
コンタクトレンズを買ったのです。
コンタクトレンズを買いたい
夢であった運転免許取得のためには
コンタクトレンズが必要でした。
当時、コンタクトは
新しい視力矯正法として注目されており、
神戸の百貨店で初めて装用してみたとき、
その効果と価格に驚きました。
ぼんやりと見えていた景色がはっきりとし、
世界が一変した瞬間です。
これは将来性のあるビジネスになると確信しました。
しかし、学生なので具体的な行動にはなっていません。
ヒントが見つかった程度でした。
もっと、深く知る必要があります。
夏休みに運転免許を取ろうと
垂水のジェームス山自動車学校に入学した時、
自動車教習所の入学金は3万円でした。
運転免許を取るために
視力矯正の必要がありました。
そこで、当時流行り始めていた
視力矯正のコンタクトレンズ（以下コンタクト）を
神戸の百貨店で購入しました。
初めてコンタクトを装用してみて、
視力回復の効果と値段に驚きました。
これまでぼんやりと見えていた景色が
はっきりと見えて、
見える世界が一変したのです。
レンズは一枚9,000円、
両眼で18,000円でした。
このほか付属品代を合わせると
およそ一式2万円です。
私の2か月分の所得に匹敵する値段です。
もし、落としたり、なくしたり、
割れてしまうと、再作となります。
とても貴重なので、大切に扱いました。
店舗調査
友達が大阪の百貨店でコンタクトを購入するときには
一緒について行き、待っている間に
受付・検査から装用指導、
会計までの流れを見て、
作業内容がシンプルなことと、
在庫スペースは余りいらないことなどがわかりました。
女性客が多いことに驚きました。
女性はメガネをかけると
容姿が変わることを気にして、
自然なままの容姿でいられるコンタクトを
選択していることがわかりました。
購入者の6割から7割は、若い女性でした。
この時代はコンタクトの黎明期でした。
都会では百貨店で購入することが普通で、
神戸では三宮と元町の百貨店の
テナントの眼鏡店が医師を雇用し併設眼科を設け、
専門店としてコンタクトの販売体制をとっていました。
在庫も完備し、即日渡しに近い形で販売していました。
併設眼科はあっても
医療法の制度に対応するための眼科で、
治療ができる医療水準ではありませんでした。
我が家は母が眼科医院を開設していましたが、
コンタクトは扱っていませんでした。
なぜ、扱わないのか母に尋ねてみると、
神戸市郊外の垂水の住宅街では
これまでにコンタクト装用の希望者は
ほとんどいないことが原因でした。
コンタクトの購入先は、
都心部の百貨店が中心だったのです。
