明石海峡 大阪湾と播磨灘 いかなご漁解禁 淡路市岩屋の高台から いかなご漁が見えます 

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今年のいかなご漁が解禁 淡路市岩屋の高台から いかなご漁が見えます  瀬戸内に春が訪れました

2023/3/4 神戸新聞NEXT より抜粋

 
 

瀬戸内に春を告げるイカナゴのシンコ(稚魚)漁が4日、

大阪湾と播磨灘で解禁された。

兵庫県水産技術センター(兵庫県明石市)から

7年連続の不漁予報が出る中、

初日は垂水、明石などは不漁の傾向が続く一方、

妻鹿漁港(姫路市)は一定の水揚げ量となった。

各漁港ではかつての数倍の高値で取引された。

 大阪湾で操業する神戸市漁協からは、

夜明け前から漁師らが約60隻に乗って出漁。

午前6時20分の日の出を待ち、

一斉に網を投げ入れた。

垂水漁港(神戸市垂水区)には午前7時50分ごろ、

とれたてのシンコを積んだ漁船が姿を見せ始めた。

心配された水揚げ量は

昨年よりも1トン減の5トンだった。

入札では、仲買人らが透き通った

体長4センチほどのシンコを品定め。

1籠(25キロ)4万~9万円台と

約10年前に比べて数倍の値が続いた。

仲買人の工藤政広さん(61)は

「今年も回復とはほど遠い。

以前は帰ってきた船が、

海鳥を引き連れてくるほど取れたのに」

と厳しい表情で語った。

 播磨灘に面する明石市の林崎漁港では、

初荷は1籠8万8千円の値が付いた。

初荷を買った仲買人の鶴谷真宜さん(43)は

「量は少ないが、混ざり物が無くて大きさも均一。

まさに炊きごろのいいシンコだ」と話した。

県内のシンコ漁は、1万~2万トン台の水揚げがあったが、

2017年以降は極度の不漁が続く。

漁獲量は21年が1467トン(速報値)、

22年は1665トン(同)と低迷。

資源保護のため、以前は1カ月余りあった漁期を

数日~約20日に短縮している。

(引用:2023/3/4 神戸新聞NEXT

いかなご漁が始まると、

岩屋の私の家では、午前3時頃から

いかなご漁にでる漁船のエンジンの音が聞こえてきます。

まだ日の開けぬうちから

漁船は出航の準備をしています。

音がけたたましく騒々しく聞こえるので

未明のうちから目が覚めてしまいました。

明るくなって、明石海峡大橋の辺りを見ていると

岩屋漁港から出港した漁船が

いかなご漁をしている様子が見えました。

3隻が一組になって

いかなご漁を行っています。

2隻は左右に分かれて、いかなごを採る網を海中に広げて

船で引っ張っていきます。

いかなごが網にかかると2隻の船はまた合流して

網を引き揚げていかなごを収穫します。

獲れたいかなごは運搬船の船に引き渡されます。

運搬船は仲買人が待つ岩屋漁港へすぐに全速力で

いかなごを水揚げするように港に戻ってきています。

この様子は淡路市岩屋の高台から見えているので

いかなごがどのくらいの大きさに成長しているのか

気になってきました。

富島の魚亀商店に行ってみました。

魚亀商店では、

富島港で仕入れたいかなごを水洗いして

いかなごのくぎ煮を炊く準備をしていました。

今年のいかなごは昨年に比べると、さらに不漁で

25キロのひと箱が9~10万円するそうです。

小売価格にすると1キロ4000円ぐらいになります。

魚亀商店は

いかなごのくぎ煮を作る場所が別のところにあります。

すぐ向かいの場所なので、

調理場の方に行ってみました。

女将さんがいかなごのくぎ煮を

炊く準備をしている最中でした。

大きな鍋に醤油、砂糖、みりん、お酒を入れて

いかなごの味付けの準備をしていました。

この大きな鍋に、水洗いして

ザルに入ったいかなごを移して、ガスの火で炊き上げます。

炊き上がったくぎ煮は、扇風機で冷まします。

炊き上がってすぐに冷まさないと

パリッとした仕上がりにならないのです。

私も以前は、自宅でくぎ煮を作っていました。

奥さんと一緒に、二人三脚で作ります。

新鮮ないかなごを使用するのがポイントです。

水揚げされてすぐのものを使用します。

わたしが火の番をします。

奥さんは、いかなごを大鍋で水洗いをして不純物を流します。

釘炊きで基本的に守ることは、

一度入れたいかなごは、

絶対に混ぜて動かさないことです。

(過去ブログ:いかなごの釘煮炊きは、根気のいる作業です

材料も調味料も同じなのに、

お店のいかなごのくぎ煮の味が違っています。

醬油の加減で辛くなったり、

砂糖の加減で甘くなったり

隠し味で香ばしくなったり、

それぞれのお店の秘伝があるようです。

いかなごのくぎ煮が今や貴重品です。

解禁日の前からくぎ煮の注文をしています。

出来上がったら三宮の会社のほうへ

送ってもらう予約をしています。

魚亀商店では、たくさんの予約を受けているので

これから大忙しのようです。

いかなごの漁ができる期間が、漁業協同組合の判断と

兵庫県の判断によっていつまでいかなご漁が続くか

初日にはわかりません。

おいしいいかなごのくぎ煮が届くのが楽しみです。

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