中国眼鏡マーケティング視察

ニュージーランドに語学研修に行っている任さんから久しぶりにメールがあり、今は少しずつ現地での生活に慣れて話す言葉がだんだんと耳になじんできたようです。以前に任さんに案内してもらって中国の温州地区へ眼鏡のマーケティング視察に行った時のことを思い出します。

2002年3月のことです。任さんは中橋ゼミで経営戦略の研究に取り組んでいました。私は小西ゼミでマーケティングの研究に取り組んでいました。そこでマーケティング戦略か、戦略的マーケティングがどちらか断言は出来ないですが、中国の眼鏡について現地に行きマーケティング研究をすることを提案し、任さんが快く案内を引き受けてくださいました。

上海から温州へ飛行機で移動し、現地の眼鏡の工場を数件見て回りました。

現地のことがわかる人がいるのといないのでは、これほど違うのかと思うほどスムーズに視察は進みました。

温州は雑貨品の軽工業地帯でした。地方から出てきた若者が一生懸命働いてお金を故郷のお父さんお母さんに送るとか、自分で貯めて独立資金を作るとか、結婚 するための資金にするとかの未来設計を抱いて働いているお話を聞きました。まるで終戦直後の日本の経済発展の基盤を支えた時代の話しとよく似ています。

眼鏡マーケティングについての内容は専門的な話になるので、ここではそれには触れません。楽しかったことは任さんの友達を上海で紹介していただいたことで す。そのお友達は日本の大学院での留学経験もあり、日本語も達者でした。

古くから上海にあるジャズを生演奏する店で遅くまでお酒を飲んで色々なことを話し ました。彼女を連れてこられていましたが、素敵な彼女は残念ながら日本語はわかりませんでしたので、私とは顔を見合わせてニコニコと笑いあっていました。

上海ではローラースケートの靴をはき、広いレストランの中を料理の注文を聞く時や出来た料理をテーブルに運ぶ時も、お皿を持ったままローラースケートでスイスイと走りぬけていきます。とてもスピーディーです。まるでサーカスのようです。

上海では眼鏡の流通にも関心があり、卸問屋のようなお店も訪ねてみました。ガードマンが入口を守るセキュリティに注意を払った高級マンションの一室に木造りの大きな社長机と椅子を配備し、コンピューターを使い動きの速いビジネスをしている様子を見せてもらいました。

今の中国の経済発展を支えている力は、若い野心家ともいえるビジネスマンであり、彼等は成功を夢見て自己資金を少しずつ膨らませて驚くほどのスピードで経済成長を実現させています。

眼鏡卸の社長も数年前はごく普通の勤め人からビジネスを始め、安さを武器に世界に向かって輸出をし、短期間で財産を大きくしたようです。どれほどの個人財産を持っているかはわかりませんが、事務所に使っているマンションでも数千万円もするようです。

中国企業の成長の早さは日本で考えるような規制とか法律がビジネスにあまり拘束力を持っていないよにさえ感じます。例えば、眼鏡のブランドを見ても明かなコピーを相手の了解を得ないまま作り、流通されているようです。

短期間の日程でマーケティングの要素である4Pの製品、流通、価格、販売を見て回ることができました。中国企業が世界に対して商品供給基地となっていることも温州で実感しました。ただし扱う数量であるロットは膨大な数量で、少しだけということは叶いません。安さの原因は大量生産・大量販売にあります。

このように、任さんの案内により中国の観光旅行とは一味違うマーケティングの勉強が出来ました。任さんありがとうございました。