小西一彦教授 兵庫県立大学退官記念感謝祭 その2
準備に追われているうちに、あっという間に定刻の6時が近づいてきました。
外の景色はまだ明るく、夕闇が迫っているようには見えませんが、気持ちはだんだん高ぶって、各テーブルの談笑は、部屋の雰囲気を盛り上げてきています。
そろそろ、私は小西一彦先生ご夫妻を控え室から呼びに行かないといけない時間になりました。
小西一彦先生は、控え室で何組かの来客の方と話が弾んでいました。 前神戸商科大学学長、現兵庫県立大学副学長の阪本靖郎先生も小西一彦先生に続いて着席されました。
阪本先生は、今日の来客の皆様には顔馴染みなので、盛んにあちらこちらから歓声が沸いていました。 阪本先生も歓声に応えて、笑みをもって頷いておられました。
小西一彦先生ご夫妻と阪本副学長を始め、教職員の先生方がメインテーブルに着席され、ほぼ満席になった状態で6時直前となりました。
さあ、6時になりました。 ざわめいた会場に、準備委員会の孫飛舟さんの声がマイクをとおして会場に響き渡りました。
式が始まる前の一瞬の緊張は全員を包み、皆さん耳を澄まして開会の辞に、気持ちを集中させています。 孫さんの開会の辞は、これまでの小西一彦先生に対する感謝の気持ちを皆さんに代わり、代表して表明されました。
その後、阪本副学長から来賓祝辞をいただきました。 阪本先生は、小西一彦先生とは長いお付き合いで、小西一彦先生が神戸商大に招聘された頃のお話しや、社会人大学院を開設したときの、小西一彦先生のご苦労話をされました。
私たちが知らなかった、学校経営の裏舞台を少しお聞きしたことで、これまで隠れていたご苦労の一端があらためて垣間見ることができました。
もうすでにビールを待機中に飲んでいる方もおられましたが、ここはまあ式典なので、あらためてコップにビールを注ぎ、乾杯の音頭を、安室憲一先生にお願いしました。
安室先生は、右手の指を痛めて、包帯を巻いておられたので、コップを右手で持つのはやや難しそうで、今日は左手にコップを持ち、右手をコップに添えての、乾杯の音頭となりました。 乾杯は小西一彦先生ご夫妻もおいしそうにビールを飲んでおられます。
乾杯が終わり、皆さんもう遠慮なくビールが進み、ペースの早いテーブルには、東天紅のサービス係の人がビールをどんどん配っていっています。
今日のこの感謝祭は、東天紅さんにかなり無理を聞いてもらい、フリードリンクなので遠慮なく皆さんに飲んでいただいています。
会話の弾む中で、小西一彦先生の略歴と業績の紹介が、上瀬昭司助教授よりありました。
感謝祭なので、小西一彦先生に「優」をもらったり、単位をいただいた教え子の方々を代表して、小西一彦ゼミ学部OB代表として、第1期生の田村真司氏から、先生に対する謝辞がありました。
一期生となると、もう社会人となってかなりの功年を積んでいらっしゃいます。 勤務先の会社では、かなりの重責を担って、マーケティング担当者として、Aビールの地区責任者を務めています。 小西一彦先生から学習したマーケティング理論は、このように現場で生きていることがわかります。
感謝祭を共催している応援団からは、応援団OB代表として、神戸商科大学応援団陸声会会長・岡村武和氏から感謝の言葉がありました。
今日の満席の会場の中で、応援団の現役学生のテーブル席がありますが、学ランを着た現役生の凛々しさは一際目立っています。
応援団からは、小西一彦先生の長年に渡る顧問への感謝の気持ちが表明されました。
お礼の言葉の最後は、社会人大学院生を代表して松井英郎氏から、社会人大学院の第一期生の当時の思い出話などを含んで、小西一彦先生へ感謝の気持ちが表明されました。
プログラムは進み、ここからは小西一彦先生のメモリアルアルバムがパワーポイントにより正面の臨時スクリーン上に投影されました。
題して、「小西一彦物語」とでもいった内容です。小西一彦先生の中学、高校、大学、大学院から始まり、講師、助教授を経て、アメリカ留学当時の秘蔵の写真が、公開されました。
なかでも、秘蔵中の秘蔵は、結婚式の写真でした。
小西一彦先生のお若い頃の写真も紹介されました。
だんだん時代が経過してくると、私も知っている写真が何枚か出てきました。
この写真は、社会人大学院生の有馬での合宿をしたときの記念写真です。
今、見ると、みんな若いなあと思ってみたり、あの頃はよく先生について学んだなあと思い出します。
これは、兵庫県立大学における小西一彦ゼミの大学院の最後のゼミの記念すべき写真です。 小西一彦先生の商大の思い出の中に、私たち社会人の大学院生との思い出が何枚か選ばれていることに、嬉しく思いました。
だんだんと宴も酣(たけなわ)となり、周りが暗くなってきました。
とってもいい写真が19階の東天紅から撮れました。中央にポートタワー、その左側にはモザイクにある観覧車、一番前は大丸百貨店、これらの光の織り成す絵模様が美しくとらえられ、今夜の小西一彦先生への感謝祭を飾る記念すべき写真の1枚として掲載します。