恩納村の浜下り 潮が大きく退くと珊瑚礁が出現 第118回沖縄訪問(4)(5)(6)
恩納村の浜下り 珊瑚礁が浮き上がる、「浜下り」を楽しんでいます。【沖縄のリゾートライフ、恩納村の浜下り(ハマウリー)、清明祭(シーミー)、沖縄の行事に参加しました その4】
恩納村の浜下り
一年に一度だけ、潮が大きく退いて、
サンゴ礁が現れる日の浜下りには、
冨着勝弘さんの船で石川善忠さんも一緒に行きます。
前兼久港の水位は相当引いています。
間もなく、干潮に向っていきます。
朝日会のテントでは、女性のお客さんが来て、
皆さんと話をしています。
この近くのお店をしている方です。
名前を呼び合っているので、かなり親しいようです。
準備が出来たので、1時18分に冨着勝弘さんの船で出ます。
女性の方も一緒に行きたそうでしたが、
一緒に飲む相手がいなくなると困るので、
周りの人たちは止めていました。
万一の事故に備えて、ライフジャケットを着て、港を出ます。
お天気もゆっくり回復してきて、
時折、日が差して、暑さを感じます。
朝日会に来ていた女性の方は、見送ってくれました。
冨着勝弘さんの船は、前兼久港をゆっくり出て行きます。
冨着勝弘さんが、舵を取っています。
着ている防水服は、松葉博雄と同じように、
魚市場で使うような、胸まである、繋ぎです。
船は、ムーンビーチの沖を通ります。
どんよりした暗いお天気です。
リーフの方に近づくと、潮が引いて、
水位が下がり、スクリューが珊瑚に当たるほど浅くなり、
これ以上は、モーターでは近づけません。
3人全員が船から下りて、船を引っ張って、
モーターを船の上に上げて引っ張って行きます。
膝ぐらいのところまで浸かっていますから、
ときどき腰より高いところまで深いことがあります。
足下の珊瑚礁が透けて見えるほど、浅くなっています。
今日の干潮は、2時半ごろです。
1時を過ぎると、どんどん潮が引いてきました。
雨は降らなさそうで、曇りならまだ安心です。
干潮が近づくと、
普段は波の下に沈んでいる珊瑚礁が浮かび上がってきました。
溶岩が冷めたような、荒くれた地表で、
素足で歩くには、無理なギザギザの珊瑚礁です。
船をアンカーで停めて、3人で珊瑚礁に上陸してみます。
恩納村の浜下り 潮が退いて現われた珊瑚礁
潮が引いて、表面が現われた珊瑚礁には、
多くの突起やくぼみがあり、入り組んだ隙間に、
小さな貝や魚が隠れ住んでいます。
珊瑚礁に立って、さらに向こうの東シナ海に目を向けてみると、
高さは2メートルを超えるような大きな波がこちらに押し寄せて、
寄せる波の音は、ゴーッと不気味な響きを出しています。
海の波も、寄せる波もあれば、引く波もあり、
もしも引く波にさらわれると、岸に戻ろうとしても、
自然の力に逆らえず、波に持って行かれることもあります。
勇壮な押し寄せる波を見ていると、
源実朝(鎌倉右大臣)の詠んだ、
「大海の磯もとどろに寄する波 割れて砕けて裂けて散るかも」
(金塊和歌集)のイメージが湧いてきます。
沖縄の珊瑚:テーブル珊瑚・枝珊瑚の群生する沖縄恩納村の珊瑚礁の海に戻るには、保護と時間が掛かりそうです。
【沖縄のリゾートライフ、恩納村の浜下り(ハマウリー)、清明祭(シーミー)、沖縄の行事に参加しました その5】
枝珊瑚の群生する 沖縄 恩納村の珊瑚礁の海
恩納村ムーンビーチ沖の珊瑚礁には、
たくさんの窪みがあります。
そのくぼみに魚やナマコ、ウニ、貝などが隠れて住んでいます。
溶岩の溶けて固まった跡のような、
非常にでこぼことした凹凸の多い形をして、不成形な形をしています。
干上がった珊瑚礁には、普段見られない海の底が見えます。
干上がった珊瑚礁には、普段見られない、海の底が見えます |
珊瑚礁と言えば、テーブル珊瑚や、枝珊瑚を連想しますが、
この辺りの珊瑚礁も、
近年の地球温暖化による白化現象や水質悪化により、
すっかりテーブル珊瑚、枝珊瑚は壊滅状態です。
でも、今日の浜下りで普段見られない珊瑚礁の一部では、
新しい珊瑚の芽が出てきています。
珊瑚の成長には、時間が掛かりますが、
再生能力があるようなので、回復に期待が出来ます。
現われた珊瑚礁のくぼみには、ウニも見えます。
ナマコが多いです。
普段見られない珊瑚礁の一部では、新しい珊瑚の芽が出てきています |
リーフの向こうの海は、
高い波がゴーッと言う大きな音を立てて、吹き寄せています。
近づいて見ると、3メートルか5メートルぐらいの
大きな波であることが分かります。
リーフの向こうの海は、高い波がゴーッと言う大きな音を立てて、吹き寄せています |
松葉博雄の浜下りは、生き物を捕まえるとか、
食材を求めてとかの目的ではなく、
もっぱら、自然観察をし、
それをデジカメで撮ろうとしています。
もっぱら、自然観察をし、それをデジカメで撮ろうとしています |
向こうに見えるのは、ムーンビーチホテルです。
冨着勝弘さんの船を係留して、いかりを降ろして、
3人はそれぞれ別々に散らばって、探索をしています。
松葉博雄は、自然観察をするつもりですが、
貝も隠れるように暮らしているので、
一瞬に見ただけでは、これが貝だと分かりません。
サザエなどは、岩の下に隠れているので、
なかなか見つかりません。
自然に同化しているのです。
向こうに見えるのは、ムーンビーチホテルです |
恩納村の浜下り 採れたての貝をすぐに食べる
石川善忠さんが、シャコガイを金具を使って取り出し、
すぐ潮で洗って食べるよう、勧めてくれました。
お言葉に甘えて、食べてみます。とっても美味しい、
甘くて柔らかくて、コリコリとした舌触りでした。
美味しかったです。シャコガイを取り出すためには、
道具がないと採れません。鉄の棒と金槌がいります。
シャコガイを取り出すためには、道具がないと採れません。鉄の棒と金槌がいります |
石川善忠さんが一生懸命獲っています。
獲ってくれたシャコガイを実を取り出して、
潮を洗って食べます。
サザエは、岩の隙間に隠れているので、
上から見ると見えません。
やや斜めから見るとか、横から見れば、見つかります。
サザエは、岩の隙間に隠れているので、上から見ると見えません |
ナマコは、いろいろな種類のナマコが見つかります。
でも、どれが食べられて、
どれが食べられないのかは、松葉博雄は知りません。
もし、食べられるナマコをつかまえても、
ナマコの料理には、3時間ぐらいかかり、お料理が大変なのです。
リーフの外には、引き続き大きな波が寄せています。
不気味な地響きを伴うような、押し寄せる波です。
ナマコは、いろいろな種類のナマコが見つかります |
テーブル珊瑚の小さな芽が、あちらこちらに見つかりました。
テーブル珊瑚は、踏まないように気をつけて歩きます。
今の50歳代の前兼久の人たちは、浜に出ると、
すぐに足下にテーブル珊瑚があったそうです。
テーブル珊瑚を獲ってきて、ペンキで着色し、
道に並べて、売っていたそうです。
もう一度、昔の恩納村や前兼久の海に戻るには、
相当な保護と時間が掛かりそうです。
2010年4月16日(金)
恩納村の浜下り 潮干狩りの獲物はウニ、シャコ貝、サザエ、テラジャー、ナマコでした。
その6】
潮が引いた珊瑚礁のリーフから、ムーンビーチの方を見ると、
歩いて行けそうなぐらいです。
泳ぐのであれば簡単な距離です。
潮が引いていくと、まるで小川のように
水が珊瑚が筋を通って流れていっています。
沖の方では、まだ高い波が立っています。
珊瑚が波に揺れています。
普段、海の底にある、歩くことが出来ない珊瑚礁は、
今日は、子どもでも歩けるほど、
海辺の礒のように、簡単に歩くことができます。
潮が引いた跡に出きた珊瑚礁の窪地に、
ハゼのような魚が残っていました。
何匹もいます。ちょっと写真を撮ってみます。
ハゼの他に小さな魚もいました。
ほとんど海水のないところで、
潮が満ちてくるのを待っています。
頭だけを出している珊瑚です。
ガラスの覗き穴で見た珊瑚の海です。
3時ごろになると潮が満ちてくるので、
そろそろ前兼久に帰ります。
2時間ぐらいの浜下りでした。
大変おもしろい観察が出来ました。
冨着勝弘さんの船の碇を上げて、
スクリューが下ろせるほどの水深の所まで船を引っ張って、進みます。
向こうには、ムーンビーチホテルが見えています。
スクリューが珊瑚礁に当たらないぐらい、
水深は深くなってくると、順番に船に上り、
そしてエンジンを掛けて、前兼久港を目指して、船は進みます。
ムーンビーチホテルのビーチギリギリのところまで船は寄っています。
さすがに、4月の16日では、ビーチで日光浴はしていても、
水着のままで泳いでいる人はまだいません。
冨着勝弘さんの船は、前兼久港の岸壁に着きました。
荷物を全部岸壁に上げると、
これから朝日会へ獲物を持って向います。
どれだけ獲れたか、これから皆さんの前で披露することになります。
2010年4月16日(金)
2010年4月16日(金)