恩納村の前兼久地区でも、少子高齢化が進み、旧盆のエイサー踊りを昔のように青年団が維持していくのは難しい時代に入っています 第112回沖縄訪問(5)
恩納村の前兼久地区でも、少子高齢化が進み、旧盆のエイサー踊りを昔のように青年団が維持していくのは難しい時代に入っています。一晩中、歌い続け、踊り続け、太鼓を叩き、練り歩くのは、参加意欲が低下すると、大変なのです。
【沖縄恩納村の4大行事は、お正月・清明祭・ハーリー祭・旧盆のエイサー祭です。お盆はウンケー・ナカヌヒ・ウークイと3日続きます 第112回沖縄訪問 その5】
夕方6時の時報のアナウンスがあります。そろそろ日が傾いて、日中の暑さもしのいできます。
これから前兼久の集落を横切って、朝日会に行きます。最初に金城正浩さんのお家を訪問し、今日はお盆の入りなので、金城家の仏壇にお盆のご挨拶をします。
玄関には、ロウソクが立ててあり、ご先祖様のお帰りを迎えています。
朝日会では、饒波棟重さんが、畑で採れた小さいスイーツグアバを持って来てくれています。
早生のミカンもあります。名前は、青切りミカンです。
今日は、朝日会に三線を持って参加している人がいたので、自然と三線の音が聴こえてきます。沖縄の夕暮れ時の寛ぐ様子が伝わってきているでしょうか?
運動不足を補うため、松葉博雄は、朝日会に近接する芝生で、少しゴルフの素振りをします。
山城興善さんと8月30日の民主党の選挙の圧勝について話をしました。これから沖縄はどう変わるのかという話も出ています。沖縄の一番の関心事は、基地の問題です。
前兼久漁港の水銀灯に明りが点くのは、7時5分頃で、しばらく話しているうちに、もう8時半ごろになったので、朝日会から、次に金城家を訪問します。
金城千賀子さんが、夕食用に作ってくれたお料理は、先日、金城正則さんが伊江島で釣ってきたグルクンの唐揚げです。
昨夜と引き続き、兵庫県三田の「肉のマルセ」から取り寄せた三田牛を使って、今日は、お肉を甘辛煮にしました。
朝日会で、山城興善さんと金城正則さんと話したことは、昔と今のこの地域の青年団や婦人会、子供会、それぞれのコミュニティの活動の違いについてです。
例えば、エイサーであれば、昔は半強制的に参加していましたが、今は、受験勉強や、「好きじゃない」という理由などで、エイサーに参加しない青年が増えているそうです。
そうなると、踊り手や弾き手がいなくなって、エイサーの存続の危機になるということになります。
以前は、夜中を通して踊って、しかも、三線を弾き、唄を歌うマイクもない、車もない時代で、自分たちでやっていたころから見ると、
はるかに今はラクになっているにも関わらず、青年団がしんどいと言うようになってきたのも、時代が変わったという嘆き節がありました。
松葉博雄も若いときに、年長者に、「今の若い者はラクをしている」と嘆き節を言われたことがあります。いつの時代も、年長者や先輩たちは、辛い時代を過ごし、若い人はラクをしていることになります。
今夜も、クレアちゃんが、金城正則さんの膝の上に座り、甘えています。食後のデザートには、グアバと20世紀梨を頂きます。
2009年9月1日(火)