沖縄東村村民の森のつつじ祭り 第74回沖縄訪問(4)
【第74回沖縄訪問:沖縄県恩納村 朝日会、海ぶどう、東村ヤンバルツアー、慶良間ホエールウォチング その4】
沖縄恩納村前兼久のお天気は、直射日光でもなく、雨でもない曇り空で、野外を歩くには、適当な天候でした。今朝の朝ごはんをどこで食べようかと思い、朝日会へ行ってみました。
当てにしているのは、ライトバンで回ってくる、いつも来る、お弁当屋さんです。ところが残念なことに、若いお嬢さんが愛想よく売って歩いているお弁当屋さんは、さっき帰ったばかりと言われ、入れ違いということになりました。
これは残念ということで、それならば別のところへと、車を走らせて登川先生の向いにあるお弁当屋さんに食べにいきました。沖縄のリゾート地では、朝から開いている食べ物屋さんを探すのは難しいのです。たいていは、10時過ぎてから食堂は開きます。そこで、代わりに道路沿いでは、お弁当を売っています。
今日の予定は、金城正則さん、千賀子さん夫妻とヤンバル(山原)ツアーに行くことになっています。金城さんのところへ集まって、出発です。前の運転席と助手席は、金城さんと松葉の男同士が座りました。
後方座席には、二人の奥さんが座りました。松葉博雄は、普段運転席なので、前方ばかり注意して見ていますが、今日は、助手席なので遠慮なく右や左、後ろまで見ることができました。
CDがあるので、どんな曲で、誰が歌っているのかと見れば、吉田拓郎や鳥羽一郎などの、どちらかと言えば、おじさんの聴くCDばかりでした。これなら安心して聴けるのですが、金城さんは沖縄の地元放送のラジオを選んでかけていました。
名護市内に国道58号線で北上し、そこから旧街道を通り、名護市を抜け、国頭郡東村(ひがしむら)を目指しました。
途中に、だちょうランドがありました。ダチョウを飼育しているということで、卵とか、あるいはダチョウ乗りということが体験できるとのことでした。
すぐ、ダチョウが見えると思ったら、このお店からまた遠くに行かないといけないとのことで、店にいたおじさんが入場料もとるとのことで、もう、行くのをやめました。
だちょうランドを出た後は、金城正則さんの目指す次の場所は、沖縄産業開発青年隊の施設に寄ってみました。
沖縄産業開発青年隊は、朝日会の山城理愛さんが第1期生として卒業し、そこで習った技術を、本土の多摩ニュータウン、大阪千里の万国博覧会などの土木工事に活かし、後から続く沖縄から働きに来た人たちに教えました。
毎年2回卒業生が育ち、今年は第90期生の卒業祝いがあるようです。ここで、パワーショベル、自動車の運転、農業機器、ブルドーザーなどの運転免許を取得します。6つか7つ、免許が取れるそうです。
朝日会で、山城理愛さんが朝日会の皆様から、敬愛される理由がわかりました。山城理愛さんがここで、まず最初に機械技術を学び、それを後輩に伝え、今日の基礎を拓いたようです。
かなり、人里離れた奥深い山の中にありました。敷地の中には、自動車教習所と同じコースの練習コースや、重機械の数々が並んでいます。ここで半年間研修を受けると、6種類ほどの免許が取れるようです。
ここで研修した後、本土の日本列島改造論の頃は、各地でブルドーザーを操り、パワークレーンで鉄骨を組み立て、経済成長を支えてきました。
沖縄産業開発青年隊の学校を一周した後、次は東村の村民の森に行きます。村民の森では、NHKテレビの全国放送でもニュースで紹介された、つつじ祭りが始まっています。
東村の平良(たいら)にある村民の森にやって来ました。ここは今、ツツジの花が真っ盛りです。
入り口からゲートをくぐれば、目の前に小山のような花かごにいっぱいの色とりどりのつつじが目の前に迫って見え、いきなり度肝を抜かれる美しさが始まります。
たいていの人は、まずここで記念写真を撮っています。2006年3月の時点では、カメラの8割近くはデジカメです。
少しマニア風のカメラマンは、三脚を立て、絞りとシャッター速度の計算をしながら、フィルムカメラを使っています。
つつじ祭りの近くにある屋台には、食べ物を中心に、東村の特産品が並んでいます。
見回したところ、平日の今日、つつじを見物に来ている人は、本土からの観光客よりは地元の中高年層の方が中心のようでした。
ここでお昼をいただいたのですが、これがえらいはずれでした。とてもひどいのですが、なぜひどいのが、見ただけで、食べないでもわかるのか、主婦二人は、金城正則さんと松葉博雄が選んだ屋台の席には近づきませんでした。
金城さんはヤギ汁をいただきました。松葉博雄は、みんなで一緒に食べるのだと思いこみ、焼きそば、おでんなど、たくさんの食べ物を注文してしまいました。
きっとおいしいと思って食べた焼きそばは、ひょっとしたらこれは焼きそばではないのではないかと思うほどの、「似て非なるもの」でした。主婦二人の判断では、焼きソバを焼いている様子を見たときに、そばには具が入っていないのが外から見えたから、これはいけてない、と思ったそうです。
主婦の目はするどいです。侮れません。騙せません。
食事の後は、この村民の森を一周してみました。 約5万本のつつじが咲き誇る丘からは、平良湾が眼下に広がり、慶佐次(げさし)のヒルギ林と、近くには東村役場が見えます。
沖縄本島は、南北に長く伸びた島ですが、ここ東村から北部(本土に近い側)は、沖縄でもまだ緑豊かな原生林が残る山原(ヤンバル)地区と言われ、亜熱帯性の植物が目を楽しませてくれます。
この辺りに原生林が残ったのは、おおかたが国有林だからで、民有地ならどんどん木は伐採され、ブルドーザーは山肌を削り、赤土は珊瑚礁に流れ込み、自然の体系は壊れてしまっているかもしれません。
是非、これからもこの美しい沖縄の自然を次の世代にも、何世代にも残して伝えたいものです。
金城正則さんが撮ってくれた松葉博雄の写真は、美しい沖縄のつつじの森に溶け込んだ農協の職員のような雰囲気を醸し出しています。
昔のヤンバルを残しているので、川はきれいな水で、渓谷のような深さと自然が橋の上からウォッチングできて、とても素敵でした。
山と山をつなぐ橋がありました。その橋から下を見ると、川が流れているのが見えます。
ここは、南の島だなぁと思うのは、所々にヘゴヤシが固まって見えるから、つつじだけなら神戸でもありますが、ヘゴヤシの林は、まるでキングコングのふるさとのような南の島を連想させます。
つつじ祭りのある村民の森への入場券は、大人200円でした。沖縄花のカーニバルの入場券の番号は45532でしたので、これに200円をかけると、約910万円となります。いつから数えて910万円なのでしょうか。気になりながら、村民の森を後にしました。
2006年3月7日(火)