恩納村の年始回り 第82回沖縄訪問(10)

【沖縄県恩納村前兼久の年末・お正月の過ごし方 その10】

2007年のお正月は、朝からたくさんのビールとお酒を頂いて、始まりました。それでいいのです。お祝いのお酒であり、祖先に感謝のお酒で、海や水の恵みに感謝する御礼のお酒なのです。

沖縄県恩納村前兼久

ホテルでしばらく休養し、不思議なことが分かりました。

休養して、寝れば寝るほど疲れが出てきて、しんどいのです。どこで疲れが振り切れてくるか分からないのです。

目が覚めるとしんどいのです。その休養を取るために寝ているはずなのに、寝るとしんどくなるという、このジレンマは何なのでしょうか?

朝日会

夕方の5時ごろになったので、朝日会に行きます。朝日会に行くと、午前中にいたメンバーが、ずーっと同じ状態でいました。料理も変わっていません。変わっているのは、お酒の量です。どんどん皆さん飲んでいます。

朝日会

冨着信和会長を囲んで、ひとつのテーブルでトランプをやっています。子どものお正月のように、熱気の入ったトランプを一生懸命やっています。

見られない人が来ています。アメリカの軍人の人が、今日はお休みなのか、自転車で沖縄を周っていて、その2人のメンバーが偶然、朝日会の前を通ったので、誰かが声を掛けて、「飯を食っていけ」と誘ったので、一緒になって食事をしました。

山城理愛さんのお兄さんが、戦前にサイパン島にいたことがあるので、サイパンの時の話を英語で話しています。2人の米国軍人さんは、しっかり食べた後は、「また来るね」と言って、かえって行きました。


冨着勝弘さんから、「家にいらっしゃい」というお呼びがあったので、前兼久からバスで1駅ほどの距離にある、冨着まで歩いて行くことにしました。

お孫さんを抱く、冨着絹子さん

冨着のバス停の近くで、高台の上り口のちょっと入った所にある、冨着勝弘さんのお家に着きました。冨着勝弘さんのお家には、奥さんの絹子さんがいらっしゃいました。

冨着勝弘さんは、お留守でした。絹子さんから「上がってらっしゃい」と言っていただいたので、お言葉に甘えて、お家に入り、まず、仏壇にお線香をあげて、冨着家のご先祖様に新年のご挨拶をしました。

お孫さんを抱く、冨着絹子さん

しばらくすると、冨着勝弘さんは戻ってきて、一緒にビールをいただきました。冨着勝弘さんは、お孫さんを抱いて、もうご満悦です。

沖縄でも子どもを抱くと、なんとなく体を左右に揺すって、あやしています。

沖縄の習慣では、長男が仏壇を守ります。仏壇を守っているお家には、親戚の皆さんが仏壇にご挨拶のために、集まってきます。

冨着家では、次々にお料理が出てきます

仏壇があるお家の主婦は、大変なのです。たくさんのお客様が来るように、お料理も用意して、心構えが出来ています。

そこに、松葉博雄のような親戚でもない人が来ると、「料理の数が足りるのかなぁ」と思って、心配してしまいます。予定に入っていないのにも拘らず、次から次へとお料理が出て、おもてなしをしてくれます。

冨着家では、次々にお料理が出てきます

それぞれのお家には、その家の味付けがあり、微妙に料理の文化があります。

代々受け継がれた味のお料理

きっと、お母さんや、おばあさんや、その前の代から、受け継がれた味だと思います。

代々受け継がれた味のお料理

幼い子どもがいるお家は、やはり、中心は、子どもになり、子どもは王様です。仕草も可愛いし、なんとなく、ドキドキします。

幼い子どもは、家では王様です

冨着勝弘さんには、長男、それから、かわいいお嬢さんの友美さんがいます。

幼い子どもは、家では王様です

かわいいと言っても、もう大人です。お嬢さんは、看護師さんで、子どもさんが今、少し熱が出た状態で、心配そうです。冨着勝弘さんにとってみては孫です。とても可愛い可愛い孫です。

冨着勝弘さんには、3人の子どもさんがいらっしゃいますが、次男は今、横浜で仕事をしているので、不在です。

そこに、ちょうど横浜から電話がかかってきて、家族の電話での団欒がありました。

冨着絹子さんは、お料理が上手で、今日いただいた、たくさんのお料理は、とても食べきれるものではありませんでした。

冨着家では、次々にお料理が出てきます

あれもこれも食べたかったのですが、もう今日は朝からずっと食べてばかりなので、「変わったものを1品」と思い、飲みやすそうなおつゆをいただきました。

巻貝をおつゆにしてもらいました。とても美味しかったです。

巻貝(テラジャー)は、海から取った直後は、かなり汚れています。そこで、貝の姿のまま、おつゆに入れるとなると、貝を磨いて、砂や苔などをゴシゴシ擦って取る必要があります。これは、手のかかる料理です。見た目に綺麗にしようとすれば、下ごしらえが大変なことが分かります。

 

 

2007年1月1日(月)

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