伊是名島では、なんとか、いずみ荘に辿り着きました。

伊是名島でいずみ荘に泊まり、伊是名島漁業組合の食堂で天然シマアジを頂きます。第127回沖縄訪問(16)

伊是名島に民宿の予約もしないで、行き当たりばったりで島に渡ってしまいました。いくつかの民宿を当たってみたものの、繁忙期だけ開く民宿が沢山あります。宿も見つからず、途方に暮れつつ、もう一度仲田港に帰ってきました。

さて今晩どこに泊まるか、どこでお昼を食べるか、まだ解決してません。

思案している時、やはり必要なのは広告です。ようこそいぜな島への看板は、いずみ荘となか川館の広告です。電話番号が記載されていたので、電話してみると、空いているということなので行ってみることにしました。

もう一度自転車で、伊是名村役場に行きます。上り坂なので、大変なことは分かっていて、坂を登る前に、もう宿は一応確保したと思い、次の課題のお昼ご飯を食べることに神経を集中します。お昼ご飯は、港のターミナルにあるお店しかないようです。行ってみます。

ターミナルに行ってみても、船が着いた時だけ、船が出るときだけの営業で、無駄な人件費を抑えるために見込みのないお客を待つオーナーもいないようで、お店は閉まっていました。

かくなる上は、伊是名村役場の、東京で言えば霞ヶ関のような場所なら、ひょっとして食堂があるかもしれないと思い、「いずみ荘」に向かって、もう一度さっきのぼった村役場の方に戻っていきます。

いずみ荘に尋ねて見ると、なんとかいずみ荘の部屋がとれました。いびきの問題もあり、安眠の為には松葉博雄と片山正喜さんの部屋は、一部屋ずつ割り当てて貰いました。一旦荷物を置いて外に出てみると、向かいに伊是名小学校があります。

伊是名小学校のグランドは、広々とした校庭にいろんな施設が充実しています。滑り台の幅も、四人くらいが一緒に滑ることができるほど、広い滑り台です。

伊是名小学校の側に、美味しいそば屋さんがあると聞いて行って見ましたが、ここも、準備中でした。仕方なく、伊是名郵便局の方向に戻っていると、希望の看板が見えました。それは、伊是名農協スーパーです。

伊是名農協スーパーなら、お弁当くらいは売っていないかなと思いました。近づいて見ると、更によい知らせです。伊是名漁業協同組合の食堂がありました。

地獄に仏、渡りに舟、困ったときのボランティアというか、食べ物屋さんがありました。ドアを開けて入って行くと、営業中です。

メニューを見て注文しようとすると、一人の人が、もう終わりましたと、不吉なことを聞きました。しかし、もう一人のオーナーのような男性の方が、「いいですよ」と、注文を聞いてくれることになりました。いい人です。

困った松葉博雄と片山正喜さんを助けてくれるいい人です。片山正喜さんは、蕎麦定食を頼みました。片山正喜さんは、民宿の夕食を期待しているから、ここは押さえておこうと言う考えのようです。

冷蔵庫があります。冷蔵庫のガラス越しに、なんだか美味しそうな刺身もあります。マグロのトロはないですか？とご主人に聞いてみると、「トロより美味しいのがありますよ。シマアジのお刺身の方が、マグロのトロより美味しいですよ、この伊是名島の近海で獲れた、鮮度のいいお刺身ですよ」と、ますます言っていることがいい人のように聞こえてきました。