神戸ベンチャー研究-第49回会月例会

2005年1月22日土曜日、第49回の神戸ベンチャー研究会がハーバーランドの兵庫県立大学神戸キャンパスで行われました。

ここから見る夜景は観覧車が矢車のようにネオンの色を変え、グルグルと走り回り、ネオンを見ているだけで楽しくなります。

つり橋がイルミネーションに縁取られ、おとぎの世界のように見えます。

今日の研究会のテーマは「社内ベンチャー制度」の事例研究です。事例となる企業は神戸に本社がある株式会社ノーリツです。ノーリツは前回のMBAの会でも事例研究に取り上げられたこともあり、初めて聞く話と違いある程度の会社概況は理解できています。

今日のテーマの社内ベンチャーとは、ノーリツの会社の中で従業員の人から、自分が見つけたビジネスチャンスを活かして「社長にでもなろうやないか」という元気な企業風土を育てようということのようです。

社内ベンチャー制度の仕組
(1)応募資格:ノーリツグループ全社員
(2)応募期間:常時受付
(3)応募概要:応募者自らが実践することが前提とし、ウェブによる応募方法をとっています。
(4)奨励制度:一次合格・二次合格時に奨励金の付与

詳細について経営企画室の担当者が2名出席され、応募が審査を受け事業化されるまでの詳しい流れを説明していただきました。

社内ベンチャーの応募数は2001~2002年がピークを迎えその数300~400件にのぼり、2004年では100を越える件数になっているそうです。このうち実際に売上実績は2004年度で約5億円に育ったようです。

研究会に参加し社内ベンチャーを聞いた感じでは、社内ベンチャーは社員のチャレンジ精神やモチベーションの上昇に狙いがあるようで、その上でうまくいけば儲けもん、うまくいかなくても教育効果が得られるのではないかと思いました。

全体研究のあと、3つのグループに別れグループディスカッションに移りました。

私が参加したのは人材教育、理念などに関する討論グループでした。ここでは応募者のリスクについてどのようなリスクがあり、その結果は誰が負うのかという点について質問をしました。

教育効果が中心であれば応募者が冒すリスクは株主の負担となります。しかし、一部の意欲のある社員をバーチャル上の教育から実践上の教育へとその質を高め、自らが経営者的判断が出来るように育てることができれば、結果的には株主にも長期的に報いることが出来るのではないかという意見でした。