ウイルスフリーの基礎学習 兵庫県立淡路景観園芸学校 生涯学習公開講座

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ウイルスフリーの基礎学習 兵庫県立淡路景観園芸学校 生涯学習公開講座を受講

ウイルスフリーの基礎学習 淡路景観園芸学校 生涯学習公開講座 勉強したい

家庭菜園やガーデニングを楽しんでいると、

もっと園芸を学びたいと思ってきました。

淡路景観園芸学校に通えたら良いなあとも思いました。

もっと、園芸の勉強をしたい病がムクムクと大きくなる一方なので、

色々調べてみたところ、とても興味を惹く講座がありました。

1日だけの単発講座ではありますが、早速申し込んで行ってきました。

ウイルスフリーの基礎学習 「バイオテクノロジーを使って庭の草花を増やそう」という講座

兵庫県立大学の淡路景観園芸学校というところで、

「バイオテクノロジーを使って庭の草花を増やそう」という講座を受けました。

バイオテクノロジーといっても、植物とどう結びつくのかピンときません。

私はてっきり、土をいじって、あるいは鍬なんかを持って耕し、

というものを想像していたのです。

良くなりかけの腰痛が悪化しないかを気にしつつ、出かけました。

この日の受講生は全部で12人です。

一人一人、ゆったりとデスクを使用できるようになっており、

顕微鏡が置かれていました。

バイオテクノロジーとは何か?

バイオテクノロジーは「バイオロジー(生物学)」と「テクノロジー(技術)」を合成した言葉で、

生物の持つすばらしい働きを上手に利用し人間の生活に役立たせる技術です。

1973年に遺伝子組換え技術が開発され、

これらの新しい技術が生物を利用する技術や

産業に広範な影響を与えることが予想されるようになったことから、

バイオテクノロジーという言葉が急速に普及しました。

バイオテクノロジーの範囲は技術の進展とともに拡大しており、最近では

クローン技術もバイオテクノロジーの中に含めて考えられています。

バイオテクノロジーの応用範囲は広く、花、野菜、穀物、果物、魚、畜肉、

食品、酒、薬、医療、 化粧品、洗剤、ごみ処理、ロボット、コンピュータ、

砂漠緑化、地球環境などが挙げられます。

バイオテクノロジーQ&A

ウイルスフリーの基礎学習 淡路景観園芸学校 生涯学習公開講座 午前は座学

講義が始まりました。

土は耕しませんし、いじりません。

午前中は座って講義を聴きます。

手袋をはめ、研究者のような出で立ちです。

これは培養地の粉末です。

インスタントコーヒーのように手軽で、98℃以上の熱湯で溶かし、

その後冷やして固化するだけで減菌培養地が出来ます。

写真右のボトルは塩素液です。

最後に塩素液を吹き付けて滅菌消毒します。

培養液をポリエチレン袋に分け入れて、培養地を完成させていきます。

余談ですが、塩素液を吹き付けるときにうっかりズボンにかかってしまい、

そこが白く色が抜けてしまって奥さんに叱られました。

滅菌のためのものなので、さすがに強力でした。

培養地を準備しながら、さらに講義は続きます。

ウイルスフリーの基礎学習 生涯学習公開講座 なぜバイオテクノロジーが必要なのか?

土に植えて生長する植物に、

土を使わない培養技術がなぜ必要なのでしょうか?

それは、ウィルスが関係しています。

自然界には、至るところに様々な種類のウィルスが存在しています。

私たちはウィルスと共存関係にあります。

しかし、ときにウィルスは脅威になります。

突然変異によって未知のウィルスが発現し、

動植物の生存を脅かすことがあります。

人間にとっては、今回のコロナウィルスがまさにそうです。

植物にとっても同様です。

健康な苗を育てても、毎年花を咲かせれば少しずつ弱ります。

その苗がウィルスに感染すると、花が咲かなくなり、実もならなくなります。

商品である花や作物がこのような状態になると、農家さんは困ります。

安定供給が出来なくなるからです。

日本では、1960年代からカーネーションに

ウィルス病の被害が目立ち始めたそうです。

厄介なのは、害虫や病気のように薬剤散布をすれば良い、

というものではないところです。

1952年、フランスのMorelという学者が、

植物の茎頂部にはウィルスが侵入しないことを発見しました。

そして、その茎頂部を取り出して培養することで

ウィルスフリーの植物を作ることに成功したのです。

これにより、日本でもウィルスフリーの苗の実用化研究が始まり、

数年後には大規模な増殖態勢が確立し、

現在では多くの農作物に応用されています。

あっという間に午前の講義は終わり、昼休憩になりました。

お天気が良く、広い敷地は緑がいっぱいで、とても気持ちがよかったです。

綺麗に手入れされた芝生に寝転んで昼寝をしたら、

さぞ良く眠れるだろうと思いました。

のんびり散策している暇はなく、午後の講義に向けて腹ごしらえです。

お腹がいっぱいになりすぎると頭が働かなくなるので、

あっさりとお蕎麦を頂きました。

ウイルスフリーの基礎学習 生涯学習公開講座 いよいよ実践

大規模な流通を伴う研究が進み、

今や、こうして一般人の私たちでもその実験を体験できるようになりました。

午前中に準備していた培養地やシャーレでの培養を実践です。

実験に使用するのは3種類の植物です。

通常、植物は土に種を蒔き、

あるいは株分けをしたり接ぎ木をすることで発芽し、生長します。

しかし、今回の実験は違います。

生長した葉や茎頂(けいちょう)と呼ばれる茎の先っぽの部分をカットして培養し、

そこから発芽させるのが目的です。

どこにも土はありません。

培養地もとても手軽に作成できるようになっています。

これはカラジウムという植物の葉っぱです。

これを葉脈に沿って1cm四方くらいの大きさにカットします。

カットしたカラジウムを培養地に並べ、塩素液を噴霧します。

ぴったりと蓋をして密閉状態にします。

きちんと滅菌出来ていれば、2週間ほどで発芽します。

さて、どのような結果になるでしょうか。

楽しみです。

上手く発芽すれば、生育に必要な時間や過程を省くことができます。

人間に応用できれば、

仕事のできる従業員がまったく同じスペックでそのままポンと現れるようなものだから、

いっぱい培養したら仕事が捗るなぁと言ってみたところ、

オリジナルが誰かわからなくなるし、大混乱です、

とスタッフから止められました。

こちらはカーネーションです。

カーネーションは茎頂(けいちょう)部をカットして培養します。

ここで顕微鏡の登場です。

写真では大きく写っていますが、

この先っぽのわずか0.2mmほどを顕微鏡を見ながらカットしなければなりません。

これが、なかなかどうして、大変難しい作業なのです。

慣れないうえに、顕微鏡を見ながらというのは

手元が覚束なくなるのでとても苦戦しました。

ウイルスフリーの基礎学習 兵庫県立大学 淡路景観園芸学校 生涯学習公開講座 まとめ

今回の受講はとても面白い経験になりました。

「バイオテクノロジーで庭の草花を増殖させよう」と言っても、

自宅で簡単にできるわけではありません。

そのための必要最低限の施設や環境が必要です。

しかし、このような方法があることや、

実際に実用化されている事実を知ることができました。

興味があることは頭に入ってきやすいものですが、

どんなことでも知識を増やす努力をし続けることはとても大切だと思います。

それが仕事に関係なくても、好きなことなら決して無駄にはなりません。

私も、そんな風に思いながらずっと経営学の研究をしたり、

今回のように趣味が高じての受講をしたりしています。

今回は、改めて植物の生命力の不思議さやテクノロジーの進化、

その恩恵について考える良い機会になりました。

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2020年8月1日(土)