奈良・興福寺で国宝の五重塔を見て、「関西の迎賓館」奈良ホテルのメインダイニングでランチ 古都・奈良散策(1)【従業員投稿】
2007年3月29日(木)お休みを利用して、奈良に行ってきました。京都にはよく出かけるのですが、奈良に行くのは久しぶりです。
今回の目的は、奈良の友人に会うことですが、もちろん、奈良散策も楽しみのひとつです。大阪の難波から近鉄に乗り換えて、約40分で奈良に到着し、商店街を抜けて、興福寺に向かいました。
興福寺は、藤原氏の祖の藤原鎌足とその子息である藤原不比等ゆかりのお寺です。興福寺と言えば、五重塔が有名ですが、この三重塔も小さいながらも見ごたえがあります。
通り過ぎそうなところにありますが、必見です。南円堂は西国三十三箇所第9番札所で、世界遺産にも登録されています。お寺は地味なイメージがありますが、朱塗りの柱が映えて、綺麗でした。
もちろん、寺院内には鹿がたくさんいます。奈良の鹿は、野生鹿として、国の天然記念物に定められています。傷を付けたり、いたずらをしたりした場合は、文化財保護法違反の罪で罰せられるそうです。
「鹿せんべい」は、いろいろな場所で150円で売られていて、この売り上げは鹿の保護に使われます。鹿せんべいを手にすると、あっという間に鹿が寄って来て、「ちょうだい」と頭を上下に振っておねだりをします。
興福寺で一番目を引くのは、五重塔です。現存するものでは、京都の東寺に次いで、日本で2番目の高さを誇っています。
五重塔の隣にある東金堂には、ご本尊の重要文化財の銅造薬師如来像と、日光菩薩と月光菩薩を従えた薬師三尊が安置されています。とても堂々たるものでした。
東金堂の門帳(入り口に垂らす幕)には、鹿がデザインされているところが、奈良らしいです。興福寺の国宝館では、特別陳列として、「桜図屏風と興福寺の絵図」が展示されていました。
この国宝館は、美術館や博物館のような立派な建物ではないですが、中に展示されているものは、国宝や重要文化財などが多いので、見ごたえがあります。興福寺の次は、奈良ホテルに向かいます。興福寺からは歩いて15分ほど掛かるのですが、いいお天気だったので、苦になりませんでした。
途中の荒池の近くでは、桜のつぼみがほころんでいて、一部では花を咲かせていました。奈良ホテルは、1909年(明治42)に「関西の迎賓館」として誕生しました。
日銀本店や東京駅を設計した、当時の建築界の大御所である、辰野金吾、片岡安らが造った超一流の建築物です。
中に入ると、吹き抜けのロビーやアンティークな装飾があり、明治時代にタイムスリップしたような気持ちになります。
廊下には、天皇皇后両陛下、皇太子、雅子妃殿下などの皇族の方がいらっしゃった写真が並べられていました。
メインダイニングルーム「三笠」で昼食を頂くことにしました。お魚のコース料理です。
奈良らしく和食にしようかと思ったのですが、日本料理「花菊」よりも、こちらの方が眺めが良さそうだったので、「三笠」にしました。
和のテイストを取り入れた灯具や、折り上げ格天井などがあり、立派なメインダイニングでした。 窓枠や柱も木で出来ていて、温もりがあります。
食器はボーンチャイナで、すべてのテーブルウェアにホテルのマークが付いていて、伝統と格式のあるホテルであることを感じます。
窓際の席からは、庭のヤマザクラが見えます。満開でとても綺麗でした。各テーブルに置かれた一輪挿しに、小枝が生けられています。一輪挿しの柄をよく見ると、奈良の名所や鹿などが描かれた奈良絵でした。ランチコースが3500円で、「少し高めかな…」と思いましたが、ホテル内の雰囲気がとても良かったので、満足しました。ランチの後は、今日のメインである、東大寺に向かいます。
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