「ふるさと特産物直売所」のマーケティング施策、イザナギ神宮、一宮農協直売店、お米の甲子園、一宮「松本商店」
次に感心したことは、マーケティングに通じることです。土産物を売るには、並べているだけではダメです。車がすぐ側に来て、土産物に気が付くようでは、遅いことになります。遠くから、何回も掲示板があり、車を止める準備をさせるような、マーケティング技術が必要です。
高速道路を走っていると、玉ねぎを売っている店が、パーキングエリアにあるのが見えました。パーキングの中にお店があるのかと思って、寄ってみました。ところが、パーキングから少し出た、パーキングエリアとは隣接した所に、「ふるさと特産物直売所」がありました。これはなかなか商売上手です。
お店に入ってみると、炭火で魚を焼いて、試食が出来るようなので、小魚を頂いてみました。炭で焼くと、とても美味しいので、つい、欲しくなり、網で囲んで干している、一枡を買いました。50匹ぐらい入っていて、1000円です。
焼き芋も売っていて、お店の奥さんが、「小さいのなら、今、食べなさい」と言って、サービスしてくれました。
このサービスにすっかり嬉しくなって、少し他のものも買うことにしました。実は、これが、後で後悔の元になります。
旅先で、気をつけないといけないのは、知らない土地で土産物を買うときは、1ヶ所でまとめて買わないことです。
移動中に、また、別の良い店を見つけたとき、後悔します。しかし、買わないリスクもあります。一度、買う機会を見送ったため、次の店がなくて、とうとう土地の土産物を買えなかったこともあります。
この辺は、自己判断で、「分散して買うか」、「買わないか」を判断しなければならないです。
緑町の「ふるさと特産物直売所」のマーケティングで、感心したことは、
1.まず、関心を集める
2.「どれどれ」と、覗いてみるように仕向ける
3.サービスエリアの中にあるかのように演出する
4.炭火で焼いた魚、小さい焼き芋などのサンプルを試食させる
5.産地で、直販と思えば、安いと思うように表示をする
6.生産者が分かるように、農作物には、生産者の名前を表示する
7.生産直売とは言えない商品も、ついで買いを出来るようにしている
このような、商売上手に感心しながら、いつの間にか、かなり買っていました。しかし、これは、後から後悔することになります。
後悔の種は、高速道路を経由して、一宮インターを降りて、農協の経営する農産物直販所に行った時に始まります。
こちらは、一宮町の農協が経営する、生産者が作物を持ち寄って販売する直売店です。すぐ向かいには、かなり前に「1000万円お賽銭事件」で脚光を浴びた、イザナギ神宮があります。
こちらの農協の産地直売の方が、緑町の民営産地直売所よりも、新鮮な農作物が並んでいました。
白菜は、どちらも100円でした。しかし、鮮度が丸っきり違います。白菜を自宅で漬けてみました。その結果、乾いた白菜は、美味しく浸かりませんでした。
一宮農協の目玉は、イザナギ米です。「お米の甲子園」で、予選第1位、兵庫県大会で優秀賞に輝いています。
白菜を、漬物用にもう一度、一宮農協で買い直そうかどうか、未練多らしく考えながら、結局、見送ってしまいました。
次は、一宮町役場の近くにある、松本商店に寄ります。ここは、古い馴染みなので、お店のオーナーも、松葉博雄の顔を覚えています。
松本商店の買い物の楽しみは、果物です。淡路島全体はもちろん、四国に及ぶ範囲まで、生産者から直接買い付けをして、どの畑の果物が美味しいか、情報を持っています。
松本商店のすぐ側には、神崎組淡路営業所の看板が見えます。「なぜ、ここに姫路に本社がある神崎組があるのか」と、考えると、分かりました。
お向かいが、一宮町役場で、公共工事発注元です。
いよかんをどれにしようかと、店のおじさんに相談すると、今年はマルタのブランドのいよかんが美味しいということです。
松本商店でも、白菜が100円です。
この時期、韓国では、キムチを漬ける白菜は、日本では、白菜を何ヶ月も持つような料理方法を知りません。
もし、こんなに、この時期に、安くて新鮮な白菜が長期保存できる料理法があれば、良いのになぁと思います。
節分用に、鰯を買いました。1尾98円です。よく脂が乗って、美味しかったです。松本商店では、白菜を毎日漬けています。松本商店が漬けた白菜を1袋100円で買いました。
100円で売っている白菜を、自家用で漬けると、8分の1で100円になります。
松本商店の漬物は、白菜のほかに、ナス、キュウリの浅漬けが初夏から出てきます。
このナス、キュウリの浅漬けも、とても美味しくて、よく買いに来ます。
一宮町から、西側の播磨灘に沿って、ウエストロードを走ります。高速道路に入るのは、北淡インターチェンジからです。
しかし、淡路島に来てみると、そんなに小さな島ではないことが分かり、相手を探すのに何年も掛かったという話を、バスの切符売り場のおばさんに聞いたことがあります。昔、男の人と、その恋人の2人が、淡路で会おうと約束をしました。
東京などの、遠くの人が、簡単に、「淡路島で会いましょう」と、約束でもすれば、大変なことになります。
右の地図を見てください。「淡路島をひとつの市にしよう」という考えもありますが、現状では、ひとつの市には治まっていません。
洲本市、淡路市、南あわじ市など、とても広いのです。淡路島を縦貫する高速道路は、鹿の背のように、一本筋が通っています。
これを走り抜けるだけでも、40分も掛かるのです。淡路で、待ち合わせをするときには、もっと具体的に、「○○市の○○町の海辺とか、記念館とか、温泉」などの特定をして、約束しなければ、とんでもないことになりそうです。
昼食時にビールを飲まなければ、昼食も早く終わり、飲酒運転にもならず、近隣ドライブも夕方5時には終わりです。
帰りの道も混むこともなく、松本商店から神戸の自宅まで、1時間半です。通勤可能圏内です。