メキシコ産のマツタケも、すき焼きに入れると、国産松茸に見えてきました。
国産松茸の値段は、30年ほど前は、1kg2万円で、今は10万円です。 社長ブログ神戸/松茸料理/すき焼き
私の家族は、みんな松茸が好きです。
松茸資本主義というか、松茸を食べなければ、季節が味わえないと思っているような節もあります。
どうして、こんなにマツタケが好きになったのかと、振り返ってみれば、
子供たち3人が幼い時から、少々無理をしていても、マツタケが出るころには、マツタケを求めて、あちらこちらに行ってまで、マツタケの購入を続けていたからです。
お墓参りに行く秋になると、広島のある地方では、マツタケが農業組合に集められ、そこで出荷作業があります。
その時、偶然三和町の農業組合に行って、山と積まれたマツタケを見たことがあります。
当時のマツタケの相場は、原産地で1kgが2万円でした。
マツタケを買って、家で食べるときは、まずはすき焼きです。
その後は、マツタケのお吸い物、マツタケご飯、茶わん蒸し、焼き松茸などで頂いてきました。
”雀百まで踊り忘れず”というように、
幼い時に覚えたマツタケの味は、大人になっても味覚の記憶に残り、秋=松茸と結びついています。
二人の娘を呼んで、自宅でお父さんの味付けのすき焼きをします。
松茸はメキシコ産です。
中国や韓国のようなアジアの松茸ではなくて、アメリカ大陸の松茸です。
メキシコの松茸は、色が白系ですが、匂いは国産並みの香ばしい松茸の香りでした。
今夜一度に、全部のマツタケをすき焼きにして食べてしまうつもりが、
切ってお皿に盛りつけて、鍋のそばに持ってくるのを見ただけで、誰からともなく、
「えー!こんなにたくさん、一度に食べるの!?もったいなくない!?」
と、なんとなく消極論が出ました。
「ええやん、ええやん、一度に食べてもええやん」
と言いながらも、
「それはそやな、ほんなら、二回にしよか」
と、残りのマツタケは、危うく冷蔵庫に入るところでした。
それを決断したのは、やっぱりお父さんです。
お父さんは、皆で集まって、こんなにマツタケを食べられるのは、この先いつのことやらわからないんだから、食べるか食べないかは別にして、とりあえずは、マツタケを全部すきやきの中に入れておいて、食べられる状態にしておこうと、大英断を下しました。
お父さんがそこまでいうなら、と、奥さんも娘たちも、先ほどのもったいない精神は引っ込んで、箸が競争のように出てきて、マツタケのつつき合いが始まりました。
やっぱりマツタケは美味しいなぁ、この分厚いマツタケの切り方はいいなぁ、
外食ならこんなに分厚いマツタケの切り方には、お目にかかれません。
メキシコ産の、白系のマツタケも、日本の和牛のお肉の中に入って、醤油をかけられて、
だんだんとマツタケの色も、なんとなくアジア風の黒っぽいマツタケに変わってきています。
やはりメキシコ産のマツタケも、郷に入れば郷に従えと格言通りです。