四国霊場 第六番 札所 温泉山安楽寺にお詣りしています。

温泉山 安楽寺の本尊は薬師如来です。 徳島 (16)

鳴門市に向かう国道には、四国霊場がいくつか近くに隣接し合っています。

続いては、四国霊場 第6番 安楽寺に着きました。山門を潜り、中へ入ります。安楽寺は、温泉山(おんせんざん)瑠璃光院(るりこういん)と号し、本尊は薬師如来です。

山門の左右の切妻造建物内に金剛力士(仁王)像が安置されています。

寺伝によれば弘仁6年(815年)に現在地よりおよそ2km離れた安楽寺谷に、空海(弘法大師)が堂宇を建立し薬師如来を刻んで本尊としたといわれています。

天正年間(1573年 – 1592年)に長宗我部元親の兵火により焼失し、万治年間(1658年 – 1661年)に駅路寺であった瑞運寺を併合して現在地に再建されたようです。(wikipediaより)

安楽寺のホームページに、「知っておきたいお遍路さんの常識」というページがありました。そこには、

「ただやみくもに四国八十八か所を巡るのではなく、遍路の心得や最低限の作法を理解し実践することによって、四国遍路の旅がより意味のあるものになってきます。」と書かれていました。

こちらは、多宝塔です。

四国遍路の三信条は、

一、摂取不捨の御誓願を信じ、同行二人の信仰に励みましょう。

二、何事も修行とこころえ、愚痴、妄言をつつしみましょう。

三、現世利益の霊験を信じ、八十八使の煩悩の波を静めましょう。

※摂取不捨とは、一人ももらさず人々を救おうというお大師様のご誓願

だそうです。

十善戒は、お大師様が大切になさった戒めであり、遍路が守るべき規則のことです。

不殺生(すべての命を大切にする)

不偸盗(盗みをしない)

不邪淫(邪淫をしない)

不妄語(うそを言わない)

不綺語(お世辞を言わない)

不悪口(悪口を言わない)

不両舌(二枚舌を使わない)

不慳貪(欲張らない)

不瞋恚(怒らない)

不邪見(邪な間違った考えを起こさない)

と書かれていました。(安楽寺公式ホームページより抜粋)

この教えは、「ブッダのことば」 十四.ダンミカの節に、ブッダが在俗信者に教えた言葉のなかにも、同じような教えがあります。

このことは、弘法大師が原始仏教から、ブッダの教えを引用したのではないかと思います。

本堂内には、御本尊薬師如来をはじめ、日光菩薩、十二神将が安置されています。

安楽寺には、400年の歴史を持つ宿坊(宿泊施設)があります。温泉山の名にふさわしい、天然温泉の大浴場があり、お遍路さんに好評だそうです。

安楽寺には慶派(鎌倉時代に活躍した運慶・快慶の流れをくむ仏師の一派)の継承者である京都大仏師・松本明慶師が無名時代から彫り続けた仏像三十五体が各御堂に祀られています。

松本明慶師は京都仏像彫刻展にて数々の賞を受賞、鹿児島県の寺院に世界最大規模の木造仏・大辨財天像(総高18.5m)を作るなど、テレビ・雑誌等でも日本を代表する仏師として紹介されています。

(公式ホームページより抜粋)

安楽寺にも、境内にソテツが植えられていました。

四国霊場 第六番 札所 温泉山安楽寺の由来が額に入って掲げられています。

宿坊なので、どんなお部屋なのか、少し見せて貰いました。予約をすれば、宿坊に泊めて頂けるようですが、温泉は、ある程度人数が多くなければ、加熱して温泉にしてはいただけないそうです。

松葉博雄の奧さんは、精進料理が気になって、どんなお料理が泊まったときにいただけるのか、対応に出た女性の方に尋ねていました。

残念ながら、リーフレットはないそうです。

境内をあちらこちら歩いて、お詣りをしていると、先ほど見た巡礼の人と、重なり合います。

やはり、同じ所を、同じペースで、同じように巡礼しているようです。

池の周りに鯉が集まっていました。人は居ないのに、鯉はエサを求めて、群れあっています。これは多分、自動的なエサやり機があって、時間がくれば、鯉にエサが与えられているように思いました。

安楽寺にも、お寺と神社が混在しています。これも、本地垂迹説の思想でしょうか。

池に泳ぐ、たくさんの鯉を見ながら、池を一周してみました。

池のある神社には、現世の御利益を願っているのか、弁財天をお祀りしています。

あまり広くない境内でした。ぐるっと回って、また元の山門に戻り、これで安楽寺のお詣りは終了です。

駐車場に戻る途中、そろそろ秋が近くなった証しに、柿の実がたくさんついた、柿の木を見つけました。

徳島県は、柿の木も多いように感じます。柿の実の生産量は、全国一位は和歌山県です。2010年の統計では、42300トンで、ダントツの日本一です。(出典:一般社団法人 柿国際文化協会)

徳島県の霊場

1. 竺和山 一乗院 霊山寺
2. 日照山 無量寿院 極楽寺
3. 亀光山 釈迦院 金泉寺
4. 黒厳山 遍照院 大日寺
5. 無尽山 荘厳院 地蔵寺
6. 温泉山 瑠璃光院 安楽寺
7. 光明山 蓮華院 十楽寺
8. 普明山 真光院 熊谷寺
9. 正覚山 菩提院 法輪寺
10. 得度山 灌頂院 切幡寺
11. 金剛山 一乗院 藤井寺
12. 摩廬山 正寿院 焼山寺
13. 大栗山 花蔵院 大日寺
14. 盛寿山 延命院 常楽寺
15. 薬王山 金色院 国分寺
16. 光耀山 千手院 観音寺
17. 瑠璃山 真福院 井戸寺
18. 母養山 宝樹院 恩山寺
19. 橋池山 摩尼院 立江寺
20. 霊鷲山 宝珠院 鶴林寺
21. 舎心山 常住院 太龍寺
22. 白水山 医王院 平等寺
23. 医王山 無量寿院 薬王寺

2014年8月28日(木)