京丹後市久美浜 稲葉本家のお屋敷は、昔の日本文化を残しています。
稲葉本家のお屋敷は、時代劇の映画撮影に使えるような、昔の日本文化を残しています。国指定の文化財なので、広すぎて改造も出来ず、個人が暮らしてみると、住みにくい住宅のようです。 久美浜訪問記(9)
稲葉本家とは
稲葉本家は、織田信長家臣、
美濃の稲葉一族の末裔と言われ、
この久美浜の地にて糀製造で得た富を背景に
廻船業を営み、沿岸交易によって巨富を得、
付近諸藩の金融を独占するほどの豪商でした。
母屋は、衆議院議員も務めた12代目の
市郎右衛門英裕が明治18年から5年の歳月をかけ建設し、
13代目の稲葉市郎右衛門は、
多額の私財を投じて旧国鉄宮津線の
久美浜-豊岡間を開通させたことで有名です。
豪商稲葉本家の管理は、
久美浜町教育委員会にあります。
屋敷の見学は無料です。
広い屋敷に、警備員を付けることは、
経費もかかることなので、
案内を務める警備員はいません。
稲葉本家の屋敷の中には、
yukiちゃんが暮らしていた時と比べて、
幾分変わった場所があります。
以前にはなかった、
稲葉家がどれだけ税金を払っていたかを示す、
番付表が掲示されていました。
一時、納税額は約3億円にもなったようです。
いくつかの蔵は、
つ一つを展示の場所に使っています。
その一つに、稲葉家本家の資料館がありました。
資料館の中には、太平洋戦争に出征した、
稲葉家の方の写真や遺品が展示されていました。
屋敷を囲んで、あちらこちらに庭があり、
庭には沢山の樹木が植えられています。
この庭に、梅雨の頃から、
夏になると雑草がどんどん伸びてきていたようです。
部屋数が沢山あっても、実際に使う部屋はわずかです。
一家族が、あちらこちらの部屋を使えば、
それだけ掃除をする部屋が増えるからです。
部屋にある調度品は、
高価な骨董品もあるので、展示中の現在では、
昔のように高価なものは、展示していません。
苔の綺麗なお庭がありました。
吟松舎から見たお庭です。
昔土の庭だった所は、今は芝生が植えられ、
緑のじゅうたんのようです。
屋敷の廊下を巡りながら、
前の住民のyukiちゃんに、
当時の思い出を聞きながら、見て回りました。
2階に上がると、障子を外すと
大広間になる部屋がありました。
部屋からは、久美浜の海や、
京都銀行久美浜支店が見えます。
時代劇の映画が撮影できるような、
昔の住宅が、目の前に広がります。
松葉博雄はこんな広い畳の部屋で、
エアコンを使わないで、自然の風に吹かれながら、
友達をいっぱい呼んで、みんなでビールを飲んで、
夏の久美浜のひとときを過ごしたいなぁと思いました。
大広間で、松葉博雄と奥さんは、
ukiちゃんに、この家での生活や、
お家の管理について、
どのような事があったのか、
色々聞かせて貰いました。
2013年8月8日(木)