サービス産業の研究『サービスの定義』
サービス産業の研究には、その前に『サービスの定義』という、捉えにくい難題が前途に立ちふさがっています。実務にサービスを提供する産業は沢山あります。
サービス産業の研究『サービスの定義』
近年、世界中で価格競争の激しさが増しています。
代表的なのは薄型テレビです。
家電企業の損失は、1社だけでも何千億円という天文的な数値です。
価格競争を回避して、競争優位を得る為にはどうしたらいいのか?
この問題意識を抱いて、今夜も大阪市立大学大学院の梅田キャンパスに向かいます。
2012年の5月は天候不順で、5月の中旬なのに気温は下がり、今日はやや厚めの服を羽織って防寒対策をしています。
ゼミが始まるまで、図書室でいつもの雑誌を読んで、その後教室に向かいます。
まだ誰も来ていません。
明かりを点けて、エアコンをつけて、皆さんが教室に来るのを待ちます。
ゼミが始まるまでの短い時間に、集まった人達の査読論文の進み方を話題に、雑談に盛り上がりました。
今日の発表は、1人で2コマを予定しています。
テーマは、サービスとサービスの品質に関する事です。
松葉博雄も、神戸商科大学(現:兵庫県立大学)の大学院で、同じ様にサービスの研究をしたので、今日の発表は興味のある内容です。
自分の体験では、サービスについて独自の定義をしようと思ったら、大変な泥濘に足を取られた思い出があります。
サービス研究には3つのアプローチ
松葉博雄の修士論文では、サービス研究には、3つのアプローチで研究しました。
①サービスを財との比較において、識別しようとする研究アプローチ
②現場でのサービス提供についての研究アプローチ
③実践的な企業戦略として、実務的な面からの研究アプローチ
本日の発表では、サービスの概念から始まり、サービスの定義、サービスの特性など、先行研究の紹介がありました。
発表を聞いてる内に、自分自身がサービス研究で随分頭を悩まされた事を思い出しました。
サービスとは?
修士論文を書く時、毎晩毎晩、サービスとは?サービスとは?と、考え続け、普段日常的にサービスという言葉を使っていながら、サービスを定義す
るとなると、六甲山にかかる霧や雲を捉えるように、曖昧でつかみ所の無さに悩みました。
思い出すのは、博士論文を書く為には、難しい難しいと考えていても、とにかく何本かの論文のテーマを決め、文章化して論文になるよう文章を磨き上げ、査読を受ける事になります。
査読を通すために、朝も昼も夜も頭の中はいつも、いかにして論文を作るかを考える日々でした。
もちろん締切りもあり、目先の仕事を対処しながら、実務と違う論文へ取り組まないとなりません。大変な事です。
2012年5月14日(月)