パソナ淡路島「THE PASONA」 ホテル建設の論点 水不足はどう解決されたのか?

パソナ リトリート施設『THE PASONA』 【淡路島リゾート】新規開業ホテル(2026年6月OPEN予定) 

【淡路島リゾート】2026年6月オープン リトリート施設『THE PASONA』|フロントスタッフの求人画像1枚目

写真出所 THE PASONA natureverse retreat HP

パソナ淡路島「THE PASONA」計画をどう見るか

地図、日記、テキストのイラストのようです

― 公共資源と私企業開発の境界線 ―

淡路市岩屋地区で進む

パソナグループ

による長期滞在型リトリート施設「THE PASONA」。

表面的には、健康をテーマにした

富裕層向け滞在施設という新しい試みです。

しかし、この計画を単なる

リゾート開発として捉えるのは十分ではありません。

ここには、「公共資源と私企業の関係」という

本質的な論点が横たわっています。

1.出発点は公有地の取得

問題の出発点は、

淡路市からの土地取得です。

約6,000坪、売買価格は2億2千万円。

坪単価は約3万7千円。

近隣価格なら9万円弱。

価格の妥当性は、単純な市場価格比較だけでは判断できません。

造成条件、用途制限、開発義務

などを含めた総合的評価が必要です。

しかし、公有財産の処分において

最も重要なのは「透明性」です。

・随意契約であったのか

・公募は行われたのか

・条件履行の検証はなされているのか

これらが十分に説明されているかどうかが、

まず第一の論点です

土地売買契約 淡路市とパソナとの契約書

2.水インフラという構造問題

より重要なのは水問題です。

当初計画されたホテルは、

水不足を理由に一度中断されました。

供給主体は淡路広域水道企業団です。

同企業団の経営戦略によれば

  • 給水人口は減少予測

  • 施設利用率には余裕

  • しかし老朽化が進行

  • 将来的に経営環境は厳しくなる

と整理されています。

ここで浮かぶ疑問は単純です。

なぜ「供給困難」とされた計画が再開可能になったのか?

考えられる可能性は複数あります。

  • 配水能力の再配分

  • 施設増強

  • 企業側の自家水源確保

  • 需要予測の再計算

だが、いずれにしてもインフラとの整合性が必要です。

水は市場原理だけで調整できる財ではありません。

公共性の高い基幹資源です。

この点が第二の論点です。


3.万博と地域開発の連動

写真出所 Windows

背景には大阪・関西万博がありました。

万博は一過性のイベントですが、

それを契機としたインフラ投資や

地域開発は長期的影響を持っています。

問題は、「一時的需要」を前提とした供給拡大が、

将来の固定費構造をどう変えるか、です。

もし水道施設が増強された場合、

その維持費は将来誰が負担するのでしょうか。

人口減少社会において、

需要減と設備増強が同時に進む構図は、

経営学的には注意を要するのです。


4.公平性という視点

仮に国・県・市の支援があったとしても、

それ自体が直ちに問題というわけではありません。

重要なのは、

  • 支援の内容が公開されているか

  • 他事業者にも同様の機会があるか

  • 長期的に地域全体の便益が上回るか

です。

公的支援は「特定企業優遇」ではなく、

地域全体の最適化」のために存在するのです。

この視点が欠けると、不公平感が生じます。


5.問うべきは反対ではなく説明責任

本稿の趣旨は、開発に反対することではありません。

地域の活性化は歓迎すべきです。

雇用や税収、ブランド価値の向上も期待できるからです。

しかし、

  • 公有地の処分過程

  • 水インフラとの整合性

  • 公的支援の範囲

  • 将来コストの負担構造

これらが十分に説明されないまま進むなら、

疑問が残るのは自然なのです。

公共資源と私企業の境界は、

常に透明性によって守られます。

開発の是非ではなく、

意思決定のプロセスの開示こそが、信頼を生む。


まとめ

岩屋で起きていることは、単なるリゾート開発ではありません。

神戸新聞NEXT

それは、

  • 人口減少社会におけるインフラ経営

  • 地方自治体と大企業の関係

  • 公平性と持続可能性のバランス

を考える一つの事例なのです。

感情ではなく、構造を見ることです。

賛否ではなく、説明を求めることです。

それが地域にとって最も健全な姿勢ではないでしょうか。

パソナ 淡路市 関連記事  2026.2.23

 

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください