アルコンが挑む「囲い込み マルロ」― コンタクトレンズ業界・静かに始まった第二幕 ―
投稿No:10482
アルコンのマルロ 今後の市場の評価を得られるか――長年業界を見てきた立場から感じる期待と希望
サブスク後発組が挑む「囲い込み競争」― コンタクトレンズ業界・静かに始まった第二幕 ―

アルコン ビジョンケア事業本部
ビジョンケア事業部 デジタル部
部長 キム ジェウン(ジェイ)さんと、
我が社の担当の兒島 弘文さんが
今年の御礼の挨拶に来社されました。
コンタクトレンズ業界で、

いま 静かな、しかし確実な変化 が起きています。
きっかけは、メニコンが25年近く前に導入した
定額制会員サービス「メルスプラン」。
当時としては画期的だった
「レンズを“売る”のではなく、
“使い続けてもらう”仕組み」は、
価格競争で疲弊していた業界を立て直し、
結果として 会員制モデル=サブスク という流れを
コンタクトレンズ業界に根付かせました。
25年遅れで始まった“同じ土俵”の戦い

いま、そのメルスプランの成功モデルを追う形で、
大手各社が 自社レンズを軸にした新しい囲い込みの仕組み を
次々と打ち出しています。
参加しているのは、メニコン アルコン
ジョンソン・エンド・ジョンソン シード
ボシュロムの――業界を代表する 5社。
ただし、ここで重要なのは、
競争条件が決して同じではない という点です。
先発のメニコンは、
すでに長年かけて加盟店ネットワーク
会員基盤 現場オペレーションを積み上げてきました。
後発組は、市場が成熟した段階での参入 です。
しかも、ターゲットとなる加盟店の多くはすでに
何らかの仕組みに参加している。
いわばこれは、
「空いている場所を探す陣取り合戦」
とも言える状況です。
現場に届く“本気のシグナル”

そんな中、今回は アルコン が
マルモのプレゼンテーションに来社しました。

ここで強調しておきたいのは、
この動きが 単なる営業訪問ではない という点です。
各社とも、加盟店を「どこまで本気で支援するのか」
自社システムを「現場にどう定着させるのか」
を、慎重に、しかし確実に探っています。
その中で、
当社を重要なパートナーとして位置づけている
――その姿勢は、どのメーカーからも
共通して感じられます。
これは、長年現場で積み重ねてきた
医療性重視・販売力・運用力・顧客基盤が、
正当に評価されている証でもあります。
勝敗は、まだ誰にも分からない

現時点で、「どの会社のシステムがが勝つのか」
「どの仕組みが主流になるのか」
それは まだ誰にも分かりません。
なぜなら、この競争は
商品の優劣だけで決まらない
価格だけでも決まらない
ITシステムだけでも完結しない
最終的に問われるのは、
現場で“使い続けられるかどうか”
そして、
顧客に“納得され続けるかどうか”
だからです。
眼科提携の加盟店は「選ばれる側」でもある

競争ステージでは、加盟店は単なる“販売拠点”ではありません。
医療性重視の思想に共感するのか
どの仕組みなら顧客に誠実でいられるのか
どのメーカーと長く付き合うのか
加盟店自身が選ばれる存在であり、同時に選ぶ存在
でもあります。
この構造を理解しているメーカーほど、
短期的な拡大ではなく、
長期的な関係構築 に力を注いでいるように感じます。
第二幕は、始まったばかり

メルスプランという
“第一幕”が業界を変えました。
そしていま、各社が同じ舞台に立ち、
第二幕が静かに幕を開けた。
この競争の行方は、メーカーだけでなく、
加盟店、そしてお客様の選択によって
少しずつ形づくられていきます。
現場にいる立場として、
この変化を冷静に見つめながら、
顧客にとって最善の選択とは何か を
これからも考え続けていきたいと思います。
心遣いが詰まった手土産
今回もスタッフへ
心温まる手土産をお持ちくださいました。
LE FEUILLES(ル・フィーユ)の
CHCOLAT BUTTER MILLEFEUILLEです。
皆で美味しくいただきました。
いつも、さりげない気遣いに感謝しております。

2025.12.17
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