コーヒーをもっと美味しくするのは お気に入りのカップです 私のコーヒーの楽しみ方
投稿No:10386
コーヒーをもっとおいしくするのは お気に入りのカップです。私のコーヒーの楽しみ方
私の一日は、コーヒーとともに始まり、
そして終わります。
職場でも、自宅でも、
気がつけば手にしているのはコーヒーのカップ。
仕事中の集中を助けるのも、
夕暮れに心を和ませるのも、
一杯のコーヒーです。
しかし、コーヒーそのものと同じくらい
私にとって大切なのが、その器=カップです。
棚に並んだカップを前に、
今日はどれを使おうかと迷うひととき。
これが私の日常に潜む小さな贅沢であり、
楽しみでもあります。
大倉陶園 ― 白磁に宿る日本の美学
大倉陶園は、1919年に創立された
日本を代表する高級洋食器ブランドです。
創業者・大倉孫兵衛と和親の父子は、
「良きが上にも良きものを」という理念のもと、
日本独自の最高級白磁を
生み出すことを目指しました。
大倉陶園の最大の特徴は、
何といっても白磁の美しさ にあります。
「セーブルのブルー、オークラのホワイト」
と称されるように、透明感のある白さと、
硬質でなめらかな質感です。
大倉陶園ならではの魅力です。
大倉陶園のカップを手に取ると、
まず感じるのは「白の気品」です。
「セーブルのブルー、オークラのホワイト」
と称される透明感のある白。
硬質でなめらかな質感は、
まさに日本が誇る磁器の美。
クリスマス限定の金彩カップを手にした時は、
まるで冬の夜空に星が瞬くような特別感がありました。
このカップでいただくデミタスコーヒーは、
ただの飲み物ではなく「儀式」に近い。
心が澄みわたり、背筋が伸びるような気がします。
創業以来、
大倉陶園は三越や海外市場との
取引を通じて国内外で評価を高め、
1959年には皇太子ご成婚の晩餐会に
食器を納めるなど、皇室御用達としての
地位も確立しました。
さらに、金彩やエンボスなどの
加飾技法にも優れているのです。
クリスマス限定のデザインは
数量が限られた限定品です。
大倉陶園の白磁のカップで飲むと、
コーヒーの深みが際立ち、
引き締まるように感じます。
リチャード ジノリ ― フィレンツェの陽気さをテーブルに
イタリア・フィレンツェで生まれたリチャード ジノリは、
華やかさと気品を同時に持ち合わせています。
カップに描かれた明るい色彩や装飾は、
眺めているだけで心を軽やかにしてくれる。
朝、少し気持ちが沈んでいるときでも、
ジノリのカップにコーヒーを注げば
不思議と会話が弾む。
器が持つ力を感じさせてくれる瞬間です。
スポード ― 英国の誇りと革新
1770年に誕生したスポードは、
牛骨灰を混ぜて「ボーンチャイナ」
を実用化した革新のブランド。
光を透かす白の美しさと丈夫さは、英国の誇りそのもの。
休日の午後、ゆったりと過ごしたいときに
選ぶのは、このスポード。
濃いめに淹れたコーヒーを口にすると、
まるでロンドンの午後を
旅しているかのような上質な気分になります。
アビランド ― テーブルに咲くフランスの花
アビランドは、フランス・リモージュの格式あるブランド。
繊細な花や植物を描いたカップは、
テーブルに置くだけでまるで一枚の絵画のようです。
このカップを選ぶのは、気持ちをやわらかくしたいとき。
花柄に囲まれながら飲むコーヒーは、
心まで明るくし、会話を優しくしてくれる力があります。
ミントン ― 食卓を華やかに彩る英国のエレガンス
「世界一美しいボーンチャイナ」と称されたミントンは、
女王にも愛された英国ブランド。
今回はカップではなく、調味料入れを紹介します。
花々をモチーフにした華やかな器を食卓に置くだけで、
テーブル全体がぱっと明るくなる。
紅茶文化の国らしい遊び心に、
使うたびに微笑みたくなります。
ロイヤル コペンハーゲン ― 伝統を日常に取り込む楽しみ
私が持っているのはカップだけではありません。
今回紹介するのは小さなバタープレート。
本来はバター用ですが、
私はこれを醤油皿として愛用しています。
伝統あるデザインを、日常の食卓で自分流に使う。
お刺身をいただきながら、
異国と日本の文化が一枚の皿の上で
交わるような楽しさを味わっています。