大鳴門橋の下を歩ける「渦の道」 大鳴門橋の建設当初は 四国新幹線や鉄道を通す計画がありました
投稿No:10201
大鳴門橋の下を歩ける渦の道 高さ約45メートルから 鳴門海峡を見下ろせます
四国と淡路島を結ぶ
大鳴門橋の下を歩ける、
渦の道へ行ってきました。
渦の道は、鳴門海峡に架かる
大鳴門橋の橋桁下部に設置された、
延長約450mの遊歩道と展望台です。
大鳴門橋は、兵庫県・淡路島と
徳島県・鳴門市を結ぶ吊橋です。
今まで、何気なく通っていましたが
この橋の下を歩けるという事で、
さっそくやって来ました。
渦の道は
大鳴門橋の鳴門市側の
橋桁の下に設けられた遊歩道です。
鳴門市から入り、淡路島の方向へ進む形です。
なので徳島県へ入り、車を停めて
大鳴門橋の方へ歩きます。
駐車場から大鳴門橋までは、
歩道橋を渡ったり、階段があったりと
少々の距離があります。
途中に、大鳴門橋架橋記念館がありました。
ここは、大鳴門橋の建設の歴史や技術、
鳴門の渦潮の仕組みを学べる施設に
なっているようです。
今回は寄らず、渦の道の方へ歩きます。
5分程度歩くと
渦の道の入り口が見えてきました。
入り口には、満潮と干潮の時間が
書いてあります。
事前に調べて行かなかったので、
残念ながら、今回訪れた時間帯は、
渦潮の見頃ではなかったのですが
そのおかげか比較的空いていました。
チケットを買って、
橋の方へ進みます。
一歩外へ出ると、
壮大な鉄骨が続いていました。
鳴門海峡は、瀬戸内海と
紀伊水道をつなぐ狭い海峡です。
海峡部分が狭くなっているため、
風が収束しやすく、
強風が吹きやすい環境になっています。
渦の道の途中は、鉄格子で
吹きさらしになっている箇所があるので、
風が強い日は、その強風を
ダイレクトで受ける事になります。
歩き始めると、
目の前に広がる壮大な鉄骨の構造と、
眼下に広がる海の景色に圧倒されます。
こんなに大きな鉄骨の中を歩くことや、
海の上を歩く経験はなかなかできないので、
とても迫力がありました。
この渦の道は
海面から約45メートルの高さです。
高所恐怖症の人は
少し怖いかもしれません。
景色を見ながら歩いていると
歩道の一部分が、ガラスの床に
なっている箇所がありました。
ガラスの床から見下ろすと、
遥か下に激しく流れる
鳴門海峡が広がっています。
ガラスの床に足を乗せて
真下を見てみると、
潮が激しく流れる鳴門海峡が
広がっていて、日常では味わえない
スリルを感じました。
渦潮のピークの時間ではないものの
波がぶつかり合って
白く泡立つ様子がはっきりと見えます。
小さな渦潮もいくつか見れました。
渦の道は全長450メートルですが、
大鳴門橋全体の長さは1,629メートルあるため、
橋の全長の約4分の1の距離を
歩けることになります。
一方、明石海峡大橋の全長は
3,911メートルと、
大鳴門橋の約2.4倍もの長さです。
また、海面からの高さも
明石海峡大橋はさらに高い
約65メートルの位置に架けられ、
大型船の航行にも対応できるようになっています。
明石海峡大橋の下も、こんな風に
歩いてみたいなあと思います。
のんびり歩きながら
鳴門海峡を見渡します。
鳴門海峡の壮大な景色と
淡路島の美しい風景が
目の前に広がっています。
渦潮が見れなくても、
この景色を見るだけで
十分な価値があります。
なぜ、この渦の道は
作られたのでしょうか?
実は、もともと大鳴門橋の下部に設置された
鉄道スペースを活用して
作られたものだそうです。
大鳴門橋は、1985年に開通した
四国と淡路島を結ぶ重要な橋ですが、
建設当初は将来的に四国新幹線や
鉄道を通す計画がありました。
そのため、車道の下には
鉄道用のスペースが設けられていたのです。
しかし、
その後の社会情勢や
計画の見直しにより、鉄道の開通は実現せず、
残された空間を有効活用するために、
1995年に渦の道として
整備されたのだそうです。
のんびり歩いていると
渦の道の終点地点に着きました。
ここは展望エリアになっていて
鳴門海峡を一望できます。
訪れてみて驚いたのが、渦の道は
ペットも入場可能ということです。
ワンちゃんを
直接地面に降ろさないルールはありますが、
抱っこやキャリーを利用すれば、
一緒に橋の上を歩くことができるのです。
実際に、ペットと一緒に来ている家族を
何組か見かけました。
今回は少し霞んでいましたが、
天気が良ければ、
遠くに小豆島や和歌山方面の景色も
見えるそうです。
渦潮の見頃の時間を狙うのも良いですが、
静かにゆっくりと景色を楽しみたい方には、
あえてピークを避けるのもおすすめです。
淡路島や鳴門方面へ訪れた際には、
ぜひ立ち寄ってみて欲しいです。