SFの世界が現実に ディスプレイを内蔵したスマートコンタクトレンズ
投稿No:9503
SFの世界が現実に メニコンとMojo Visionは、スマートコンタクトレンズの共同開発契約を締結しています。 ディスプレイを内蔵したスマートコンタクトレンズ
スマートコンタクトレンズ
(画像引用:Mojo Vision)
ある日テレビを見ていると、
スマートコンタクトレンズについての
特集が放送されていました。
着々と実現化が進んでいるようです。
スマートコンタクトレンズを開発している
アメリカのスタートアップ企業「Mojo Vision」が
日本を訪れ、最新の試作品を披露しました。
メニコンとMojo Visionは、
スマートコンタクトレンズの
共同開発契約を締結しています。
Mojo Visionは2015年、
AppleやAmazon、Google出身のエンジニアを中心に創業。
情報を視界に表示する
スマートコンタクトレンズ「Mojo Lens」の
開発を行っており、2022年1月には
累計調達額が2億ドルに達しました。
そして、創業から7年たった今年、
試作品を完成させました。
スマートコンタクトレンズとは
ディスプレイを内蔵したコンタクトレンズで
様々な情報を映し出すことができます。
大きさは、ソフトコンタクトレンズよりも大きい、
直径17ミリメートル。
白目の部分まで目を覆うタイプのレンズで、
中には、緑色の電子基板が埋め込まれています。
レンズの中央にある六角形の部分には、
わずか0.48ミリメートルの
ディスプレーが配置されています。
そこで表示された画像が、網膜に直接
映し出されることで、情報を見ることができるのです。
レンズには、センサーやバッテリーも内蔵されています。
強角膜レンズに配置されている
バッテリーは省電力で、現時点では
ワイヤレス充電を想定しているそうです。
(画像・参考:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220909/k10013809381000.html))
2022年3月末に公開した
最新プロトタイプ「Mojo Lens」は
1インチあたり14,000ピクセルの
解像度を持つマイクロLEDディスプレイを搭載。
サイズは直径0.5mm未満です。
また5GHz帯の無線通信機能を有し、
加速度センサーやジャイロスコープ、
地磁気センサーなどを使用して
アイトラッキング(視線追跡)を行い、
手を使わず視線のみでの操作を実現しています。
(参考:https://www.moguravr.com/mojo-lens-mounting-test/)
最高技術責任者の
マイク・ウィーマーCTOによると、
まずは、視覚に障害がある人への
支援機器を想定していて、そのほかは
活動中に前をしっかり向いておく必要がある
アクティビティをする人たちへの
利用を想定しているようです。
まだまだ課題はたくさんあります。
スマートコンタクトレンズは、
通常のコンタクトレンズよりサイズが大きく、
電子デバイスが埋め込まれているため、
酸素の透過性を従来より高める必要があります。
そして、電子デバイスを正確な位置に埋め込む技術の開発です。
そこでメニコンと共同開発契約を締結し、
製品の安全性に関わる重要な役割を期待されています。
10年以内の実用化を
想定しているようで、場合によっては
もっと早い実現もあり得るかもしれません。
SFの世界が現実になる時代が
すぐそこまで来ています。