大事な接待に「牛丼の吉野家」を選んだ経営の神様 稲盛和夫氏を偲んで吉野家へ
投稿No:9476
稲盛和夫氏、大事な接待に「牛丼の吉野家」を選んだ経営の神様の真意
大事な接待に「牛丼の吉野家」
2022年8月24日に老衰のため90歳で亡くなった稲盛和夫氏
写真 Wikipediaより転載
稲盛氏は重要な接待の場所として
報道によれば、経営の神様と言われていた稲盛和夫さんは
「吉野家有楽町店」を接待の時に選んでいたそうです。
稲盛さんを偲んで、早速、私も奥さんと二人で
吉野家の牛丼を食べてきました。
三宮の吉野家
稲盛氏の有名なエピソードに、
吉野家の店舗ごとにおける
味の違いが分かるそうです。
稲盛氏の持論は、有楽町店などの吉野家は
頻繁にお客が訪れるため、
牛丼を煮込みすぎたりすることもなく、
品質が安定して良いのだそうです。
これは心底そう考えていたようで、
重要な接待の場所として
吉野家有楽町店が選ばれていました。
サッカー選手のラモス氏を
接待場所として稲盛氏が選んだのも、
有楽町の吉野家だったのだそうです。
稲盛さんがサッカー選手のラモス(瑠偉)さんを食事に誘ったのですが、
注文は、最初はそれぞれ『並・ツユだく』を食べ、
その後『牛皿』1皿を追加して2人で食べました。
一つずつ食べていくと最後の一切れが残ります。
稲盛さんは「どうぞどうぞ、お食べください」と
ラモスさんに勧めるわけです。
そこまで言われたら、ラモスさんは食べます。
残った一切れを自分にくれたことに恐縮しながら。
当時、牛丼の『並』は380円、
『牛皿』が120円だったそうですが、
このコストでラモスさんを相手に
『自分のために大切な時間をつくってくれた』
という印象が残るんです。
別の機会に京都府知事を招いたのも、
吉野家だったそうです。
ビジネスの場に身を置いていると、
自分の身を守りたいばかりに、
周囲を無視したわがままに走ってしまう人は多いのです。
人より能力があると思われたいし、出世もしたくなります。
しかし、周囲からの評価なしで営業の数字を上げたところで、
組織にヒビが入っていくだけだけです。
営業の数字、売り上げを上げることは、
リーダーとしての最低条件でしかないのです。
数字をきちんと作った上で、
「こいつのためなら、命懸けになれる」
とまでいわせるカリスマ性がなくてはいけません。
そのカリスマ性はどうやって生まれるかと言えば、
周りの人のことを第一に考え、世の中に何が必要で、
何をなすべきかをとことん考えることだと、
稲盛さんは考えていたそうです。
稲盛哲学は教える。
だからこそ、人の上に立つ者は、
全人格を磨かなくてはならないのです。
もうけるだけではダメ、
贅沢を目的にしてはダメ。
人格で相手と勝負できるのか。
吉野家の逸話から導き出される稲盛氏の帝王学とは、
稲盛氏が死してなお、燦然と輝きを放っています。
三宮の吉野家で、牛丼 並み つゆ沢山を
奥さんと食べながら、
稲盛和夫さんは偉いなぁ!と改めて思いました。
稲盛和夫さんのご冥福を心からお祈りいたします。
資料出典 ダイヤモンドオンライン