神戸大学経営学研究科 大学院生(MBAコース)からインタビュー
投稿No:9428
コンタクトレンズ市場のイノベーションについて 神戸大学経営学研究科の大学院生(MBAコース)からインタビューの依頼
神戸大学経営学研究科の大学院生からインタビュー
テーマはコンタクトレンズ業界の
イノベーションについてのお話です。
神戸大学経営学研究科の
大学院生(MBAコース)から
インタビューの依頼がありました。
私も、神戸商科大学大学院生のころ
ホテル、スポーツクラブ、コンタクトレンズ等の
各社の社長にインタビューを申し込み
業界の経営について教えていただきました。
その恩返しとして、インタビューに応じました。
P&Gの女性社員
コンタクトレンズのことについて調査している人は
P&Gの女性社員の方です。
仕事をしながら、神戸大学の大学院で
経営学を学んでいるそうです。
私も、神戸商大、大阪府立大、大阪市立大の
3つの大学院で学んだので、
その時の研究テーマ、研究方法、論文の書き方などの
体験談をお話ししました。
P&Gはマーケティングでは評価の高い企業です。
コンタクトレンズ業界にも、
P&Gの元社員の方が沢山おられます。
メニコンのイノベーションのジレンマ
日本のコンタクトレンズの最初の市場リーダーは
ハードレンズで成長してきたメニコンです。
市場リーダーは、ハードレンズ、
ソフトレンズ、使い捨てレンズと
イノベーションが起きると
リーダーも変わってきました。
市場リーダーの変遷
新しい概念のコンタクトレンズが登場すると、
これまでの市場リーダーは替わってきました。
ハードレンズからソフトレンズへ
そして使い捨てレンズへとイノベーションが
20年周期で起きたのです。
市場リーダーはなぜ、製品開発に遅れをとったのでしょうか?
それは、クリステンセンのいう
「イノベーションのジレンマ」です。
ちょっと難しい話しになりますが、成功した企業は、
成功を支えてくれた顧客をさらに満足させようと、
得意の技術に一層の磨きをかけようとします。
これが自社の持つ技術へのこだわりです。
同時に、コンタクトレンズを処方する眼科医院にとっては
処方のためのレンズ規格データ作成がシンプルとなり、
コンタクトレンズ販売店にとっては
価格競争をし易くなったのです。
現在は使い捨てレンズが市場の中心です。
このような新しい概念に基づく
使い捨てレンズを最初に商品化したのが
ジョンソン・エンド・ジョンソンです。
同社は使い捨てレンズの事業に特化し、
1991年に1週間交換タイプの製品を発売し、
1994年には2週間交換タイプを、
1995年には1日交換タイプを相次いで発売し、
数年でわが国の使い捨てレンズ市場を創造しました。
メニコンの競争劣位挽回
新しい事業システムであるメルスプランとは、
定額会員制システムによるコンタクトレンズの販売方法です。
ユーザーは入会金と毎月定額の会費を支払う。
会員は一定の会費を負担することにより、
不測の場合の金銭的な負担を抑えつつ、
という安心が得られる。
メニコンは、使い捨てレンズの
事業システムから生じる眼障害の多発に対して、
1)使用上の危険性の告知・注意喚起
3点に留意して同社の事業の再定義を行った。
コンタクトレンズの未来 スマートコンタクトレンズ
では、コンタクトレンズの未来は
何がおきるのでしょうか?
予測としては、スマートコンタクトレンズです。
ディスプレイを内蔵した
スマートコンタクトレンズの技術を
米企業が発表しました。
メニコンによる国産スマートコンタクトレンズは誕生するか?
メニコンと米Mojo Vision、
スマートコンタクトレンズの
共同開発契約を締結しました。