タンス株特需 ~迫りくる財政危機~

迫りくる国家財政危機に対し、政府は財政改革を小泉内閣の大きな政策骨子に掲げています。中央政府にしても地方政府にしても、それを支える予算は全て国民、市民の負担の負うところとなります。

既に、歳入を超える歳出が続き、累積する国債、地方債、その他公共部門の負債の累計は約1100兆円を超え、通常の予算から償還できる規模を超えています。そこで、だんだんと国民の財産である金融資産約1400兆円に頼ろうとしています。(衆議院財務金融委員会議録をご参照ください)

以前に比べ、金融機関から資金を個人が移動する場合、ある一定金額以上の場合はかなり管理が厳しくなっています。資産を形成する中で株式証券の存在が過去大きなウェイトを占めていました。銀行でお金を借りる場合の担保にもできました。中には、他人名義の株式売買も過去にはあったようです。それが、不透明な財産形成の要因になっていたのかもしれません。

昔、豊臣秀吉は検地と刀狩りを行い、兵農を分離し租税を石高で明らかにしました。今、国民がタンスの中にしまってた隠れた財産は証券行政の変革により、一定のルールと明らかな損益計算を求められ、かつてのように、そっと子孫に継承させることはこれからはできません。すべて政府のもとで決められたルールと税負担を求められることになります。そのための最終的な猶予期間がまもなく終わろうとしています。

2004年12月18日付朝日新聞によれば、自宅などに保管していたタンス株をこれからは一定の税制に基づく変更をしておかないと、「特定口座」に預けない限り売買が出来なくなるということだそうです。

そこでタンス株を証券会社の特定口座に預けるという特需が起きています。

私もタンス株の整理をしていましたら、珍しい会社が出てきました。

それは以前の会社の名前が「みどり十字」という会社です。今みどり十字という会社はもうありません。この株はこのまま置いておくと売ることも出来ません。

皆さん方はこのようなタンス株特需についてどのように対応されているのでしょうか。