神戸三宮の美容室「ipsi(イプシー)」 オーナーの西木洋次さん
男性が見る美容室です。神戸三宮の美容室「ipsi(イプシー)」 担当は、オーナーの西木洋次さん
美容室 ipsi(イプシー)
初めて、女性用の美容室に行ってみました。奥さんの強い勧めです。
神戸三宮の美容室「ipsi(イプシー)」担当は、オーナーの西木洋次さんです
普段馴染みの床屋さんに髪を切りに行っています。
ところが、年末年始と従業員慰労会があるため、奥さんが「今回は美容院に行きましょう」と強く私に勧めました。
男として、女性専科の美容室に出入りすることは、気恥ずかしさと、後ろめたさを感じてしまうのです。
それでも、奥さんの強い引率に従って、今回は後ろから付いて、小学生がお母さんに連れて行かれるように美容
室に行ってしまいました。
今日の美容室は、ipsi(イプシー)です。ipsiはラテン語で「自分自身」という意味だそうです。
それがお店の名前になりました。お店は三宮にあります。
ビルの二階にあり、入り口は歩道に面していますが、階段をまっすぐ上に上がっていくとお店の受付があります。
奥さんに後ろを押されるように階段を上りつめて行くと、「いらっしゃいませ」という優しい声に、とうとう美
容室に来てしまったことを実感しました。
まず受付で、カルテを作ります。
カルテを作ると、さっそくカルテに今日の希望を書き込んでいきます。
時間は10時40分のスタートです。
カルテの裏に「f」と書いているのは、フリーのことです。
「s」は指名です。指名のないのがフリー、指名のあるのがSです。
この業界は、指名を取っていくことが美容師の成長になります。
だから、フリーではいけないことになります。
指名をどんどん取れてこそ看板に成長できて、さらに成長すると、スターのようなカリスマ性がついてきて、指
名を取るのもラッキーとお客様から言われるようになることを目指していきます。
まず、外が見える窓際で少し待たされます。
その間にお水かお湯が出てきます。もちろんどちらにするかを選ぶことができたので、お湯にしました。
部屋は窓に面して光が入ってきます。光は計算されています。
天井から明るい蛍光灯で直接照明をするのではなく、いったん強い光を壁にあて、そこから反射する光を使って
います。間接照明です。
天井は白色です。床は大理石を使っています。
切った髪が服に付かないように、まずガウンに着替えます。
そしてオーナーの西木洋次さんにカットをしてもらいます。
西木洋次さんによるデザイナーカットなので、付加価値が高いのです。
鏡に向かって座ります。そして髪を切ることができるのは、この店で一番か二番の責任者の人が鋏を使います。
この世界で修行が始まると、一番最初はシャンプー係からです。
シャンプー係は毎日毎日お客様の髪を洗います。
その洗っている期間中にたくさんの髪質を経験し、洗い方やシャンプーの選び方、使う量などを指で覚えていきます。
この時に大切な事は、接客話法も覚えていくことです。
これには決まりがあるわけではなく、お客様の話す内容に合わせて、自分自身が何にでも話せるようになっていく訓練になります。
2,3年シャンプー係をすれば、次の段階は、カラーリングに入っていきます。
カラーリングも何年も同じことをしているうちに、お客様のそれぞれの髪質や色にマッチしたカラーリングが体で覚えるようになります。
そして、いよいよ仕上げは鋏を使う美容師です。
ひところ、話題になったカリスマ美容師は、神秘的な芸術性を持っています。
ここまで進むには、10年近くかかります。
男性が行く散髪屋さんだと、髪を切って、ヒゲを剃って、髪を洗って、全部で3~4000円代です。
ところが、女性を中心とした付加価値の高い美容室では6300円から始まっています。
髪を切っている、仕上げまでの待っている間、コーヒーが出ます。
サービスについてこの店はどのようになっているか見てみました。
まず、3~4年はシャンプーをします。その間に腕を上げていきます。
腕を上げると言っても髪を切らせてもらえません。
そこで、髪を切るかつらのような練習台があるそうです。
それは4000円くらいで、自腹で買って、もったいないけれど練習に切っていきます。
切ってしまうとまた練習台を買わなければなりません。1ヶ月で3つか4つ使うそうです。
これはお金がかかるようです。なかなか自分の店を持つ独立開業には、すんなりといかないようです。投資資金もかかっています。
これでさらにお客様との会話も勉強していきます。
付加価値の高い美容室は、お客様とのコミュニケーションを大切にします。お客様の大方は女性なので、女性が
好む会話は、ずばり美しくなることについての話題です。
そこで、内から美しくなるための会話は、人間性に関することであり、外から美しくなることは、これはたくさんあります。
着る物、化粧品、アクセサリー、バッグ、靴、ベルトなど、お金のかかりそうなグッズがたくさん控えています。
お客様とどんな話をするのか、聞き役になるのか、話し役になるのか、それぞれの持ち味を活かしていかなければなりません。
お客様は女性中心なので、女性の感性もよく研究しないといけません。
つい言った余計な一言が、プライドを傷つけたり、逆鱗に触れることもあります。
バーのカウンターかなと思っていると、これがカラーリングをする人の持ち場でした。
カラーリングをする人は、カラーの材料を混ぜることをします。
100種類ほどあるそうです。その人の髪の色に応じたものをブレンドしていきます。
そして、髪に塗っていきます。この塗り方は失敗するとムラが出来ます。
ムラのないように髪を染めていくことになります。
頭の上に温度が均等に蒸れるように保温をし、しばらく待っていただいています。このときも、話しをして、気
持ちを逸らさないように気をつけなければいけないようです。
退屈な人のためには、雑誌を持ってきていますが、この雑誌もいけてる雑誌を用意していかなければ満足をいただけません。
一般にこのような美容室はサービス業と呼ばれます。したがってマーケティングの研究対象となるのはサービス・マーケティングです。
サービスには5つの評価基準があります。
5つの評価基準は、まず信頼性です。このサービスは信頼されるサービスでしょうか。
2番目に迅速性です。お待たせしない迅速なサービスだったでしょうか。
3番目、確実性です。これはお客様に確実にサービスが届いているかどうかを問われます。
4番目は共感性です。これは共感が得られるサービスだったかということです。
例えば、オーナーの趣味や、オーナーの感覚だけを売り物にしていると、お客様との共感性が得られなくなります。
最後に有形性です。サービスに形が残ったかどうかです。
お茶を出すのも形が残ったということです。
例えば髪を切る前に服を着るのも形があることです。もちろん仕上げの髪の形も有形性です。
このような5つの観点から見ると、この美容室はサービスの基準がどのようであったということが各項目で評価されることになります。
気になったのは共感性です。それぞれの個人個人の従業員が思うような服装をしています。
これはお客様と従業員が共感できているかどうかは疑わしい面があります。
もっとユニフォームを揃えたほうがいい、あるいは清潔なスタイルにする方がいいと思う方もいるかもしれません。
このようにipsiで色々な従業員の皆様のサービスする姿を見ながら勉強させていただきました。
帰ってから気が付いたのは、いただいた名刺サイズの価格表には、「学生の方は500円割引」と表示されています。
あの時、受付で大学院の学生証を出せば、500円引いてもらえたのです。残念でした。
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