神戸市北区有馬町 有馬温泉の金泉・銀泉

六甲山の坂道をクネクネと七曲がり八曲がりを続け、山頂のトンネルを走り抜ければそこから北区になります。

有馬は、遠くに感じますが実は神戸市北区なんです。高速道路とトンネルを使えば三宮から車で30分ぐらいの通勤圏に入るほど近い場所にあります。

有馬温泉の歴史は、日本書紀でみられるように、日本最古の温泉で大己貴命(おおなむちのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)によって発見されたと伝えられています。

有馬温泉

奈良時代に、僧行基が温泉寺を建立しました。

日本三古泉があります。道後、白浜、有馬です。

とくに有馬が有名になったのは、豊臣秀吉が有馬を何度も訪れ、千利休とともに有馬の大茶会を秋に行ったことです。(「有馬ウォーキング」より)

有馬温泉は、山と山の狭い谷間に発展していった町並で、道は狭く坂道は多く、昔の歩く時代では大変しんどかったと思います。

今の車社会では別の意味で対向車との問題で運転が大変です。

有馬温泉

有馬の温泉は大きく分けて、濁り系の「金泉」と、透明系の「銀泉」があります。

有馬温泉

金泉は鉄分を強く含んだ塩分のある温泉です。銀泉は炭酸泉、ラジウム泉です。

有馬温泉

今日は「角の坊」(かどのぼう)の金泉につかってみました。

浴場は、透明なお湯で塩気もなく匂いもなく普通のお風呂のようでした。鉄分を含んだ赤褐色の金泉は、露天風呂になっていました。広さは大人が3~4人入れば狭く感じるほどでした。

鉄分が入っているので、タオルは赤く染まります。

周りを塀で囲っているため、露天といっても景色は期待できません。

お風呂の脱衣所には温泉の塩が展示されていました。

有馬温泉

一滴一滴の金泉が月日の経過の結果、鍾乳洞の柱のように、少しずつ成長し塩と鉄の柱になっているようです。

有馬温泉

さすがに古い温泉宿なので、脱衣所の灰皿でも火鉢の焼き物を使っています。

有馬温泉

お腹が空いたので、お昼はレストランや宿坊のお料理ではなく、いわゆる一杯飯屋さんに行きました。

さくら食堂は表通りから一歩路地裏に入ったところにあり、いつもお客様で溢れています。ここは、基本的にはセルフサービスで、自分で運び自分で戻します。

さくら食堂でいつも注文するのは自家製の梅干です。

有馬温泉

ふっくらと膨らんだ梅干の汁を含み、しそと塩で漬け込んだ昔の真面目なしょっぱい梅干です。一粒150円ですがこれでビールをいただくとたまりません。

有馬温泉

研修所の屋上に上がり、今日のよく晴れ渡った空の下で四方を写してみました。

「ロープウェイ有馬駅」です。

有馬温泉

研修所の温泉は、銀泉です。透明な透きとおったお湯ですが舐めるとかなり塩分を含んでいることがわかります。

有馬温泉

一日に二箇所の金泉と銀泉につかり、しょっぱい梅干で美味しいビールもいただき、少しずつ陽射しに暖かい春のぬくもりを感じながら、有馬温泉を楽しみました。

有馬温泉

神戸の魅力は、南に海があり、東に大阪、西に明石・姫路、そしてトンネルを抜けた北に緑に囲まれた落ち着いた日本三大古泉の有馬がすぐそばに奥座敷のようにあることです。

有馬温泉