生きている、海は生きている、サンゴも生きている、伊勢エビも生きている。
生きている、沖縄の海は生きている、生きている、サンゴも生きている第131回沖縄訪問(9)
生きている、海は生きている、サンゴも生きている。沖縄の海は生きていると思うのは、伊計島で海に入って、生きているサンゴを見つけたからです。
白化現象でほとんど死んでしまったサンゴは、海に入って、潮の流れの早い伊計島の珊瑚礁の外に出てみると、生きている、海は生かしている、サンゴを生かしている。こんな実感が湧いてきました。
ここは、沖縄の伊計島です。伊計島の珊瑚礁の切れ目を、海水が流れ込む、激しい波がうねりをつくり、普段は潮流にさらわれて、危険な海域です。
松葉博雄は、片山正喜さんと一緒に、今日は穏やかな伊計島の海に、珊瑚礁の外に、リスクは自己責任で、潮の流れが緩やかな時に、シュノーケリングに出掛けています。
外洋から入り、新鮮な海流が、伊計島の珊瑚の汚れを洗い流して、透明度も高くなっています。海に入ってみると、沖縄では、環境問題と、地球温暖化現象で、白化現象を起こし、かなり珊瑚礁がダメージを受けています。しかし、海はサンゴを生かしています。
生きています。サンゴは生きています。まだ、灰皿ぐらいの小さなテーブルサンゴがあちらこちらに、可愛らしい新芽を見るような、すがすがしい姿で、新しい命を得て、サンゴは生きています。
生きている、海は生きている、サンゴも生きています。これは嬉しい事です。もう一度、沖縄の珊瑚礁が、再生する事を祈っています。
例えば、原生林が火災に遭って、広大なジャングルが焼けたとしても、大きな大木の下からは、また瑞々しい、緑に満ちた新芽が出てくるように、原生林もやがては復活していくように、沖縄の珊瑚礁も復活する可能性が、目の前に現れています。
生きている、海は生きている、サンゴも生きています。新しいサンゴは、新しい生物の寝床になります。
小さな微生物がサンゴに共生し、小さな微生物を求めて、驚くような可愛い小魚が集まり、小魚を求めてまた次に魚が集まり、そこに食の連鎖が始まります。
これまで珊瑚礁を彩っていた枝サンゴは、まるで人骨のように海の底に散らかっています。それは、まるで私たちの方がサンゴを守らなかった、サンゴへの鎮魂のようです。
満月の夜に、サンゴの抱卵が新たに行われています。
でも、サンゴがなぜ満月の晩に産卵するか は、いまだに科学的にわかっていません 。
波間に漂うサンゴの卵は、流れ流れて、どこかのサンゴの岩に着床し、そこから新しいサンゴが芽を吹いてきます。
あれ? こんなところに大きな伊勢エビが、ちょっとだけお尻を出しています。
サンゴが再生するような、美しい珊瑚礁には、伊勢エビも生きています。
生きている、海は生きている、サンゴも生きている、サンゴが生きていれば、伊勢エビも生きている海が出来ています。
ちょっと伊勢エビをつまみ出してみます。もちろん、捕まえた伊勢エビは、写真を撮るとその後はまた逃がしてあげるつもりです。
でもこの伊勢エビ、ちょっと軽いなぁ。 人間も中身の無い人を、『軽い人』と呼んでいますが、この伊勢エビも中身が無いのか、なんだか軽いようです。
珊瑚礁の岩の上において、よくよく見れば、この伊勢エビは『もぬけの殻』の、伊勢エビの脱皮した跡です。
それにしても、外洋から入ってくる波の強さは、じっとしていると、大きな波で体ごと持って行かれ、上手くコントロールしていないと、岩礁にぶつけられそうです。やはり、波の強い珊瑚礁の外は危険です。
2011年8月17日(水)