赤ちゃんが生まれると、お産の苦しみも消えるように、りんりんは、お姉ちゃんが帰ってくると、待ちくたびれが消えます。
りんりんは、車の音に反応して、玄関に座り込んでいます。
りんりんの一番好きなオーナーが帰ってくる時、車の音がして、ドアが開き、そして、足音が聞こえてくるので、そのときが待ちきれず、先に玄関に飛び出しています。
しかし、どうやら、別の車の音だったようで、待ってもドアは開きません。玄関のタイルの上に座り込んで、部屋に戻ろうとしません。
このままの状態で、ずっと待ち続けるようです。
りんりんには、時間の概念があるのでしょうか?何分待ったとか、何時間待って、待ちくたびれたと思うことは、あるのでしょうか?
りんりんの側で見ていると、オーナーが帰ってきた瞬間、もうこれまでの待ちくたびれは、飛んでしまうようです。
まるで、お母さんが、赤ちゃんを産むまでしんどかったことが、赤ちゃんの顔を見た瞬間から、これまでのしんどさが消えていくのと一緒のようです。
「ボクを待たせないでね。早く帰ってきてね」
2007年9月の下旬