厨房の料理人へ、客席から料理の感想を伝えるのは、サービス係の役割です。

みはらし温泉魚三昧の料理のレベルアップを企るには、顧客の生の声を料理人に伝える、大切な役割があると思います。  広島 (2)

 みはらし温泉の魚三昧で、今夜の夕食を頂きます。個室からは、瀬戸内の海に行き交う船がすぐ傍に見えています。

みはらし温泉の常連客のお話では、みはらし温泉は、温泉は良いけれど、食事に問題があるという不満が聞かれます。

松葉博雄と奧さんが選んだのは、オコゼの姿造りと、握り寿司の盛り合わせです。

ウニといくらは、保存用に塩がたっぷり入っているので、要注意です。

個室で生ビールを頂きながら、奧さんと、世間話をしています。このあたりのサービス係の女性は、当然ながら話す言葉は広島弁です。

広島弁は、トゲのない柔らかい言葉遣いです。のんびりとした、方言が伝わってきます。

神戸では、駄目なことを「あかん」と言います。それが、西に行くにつれて、「いけん」に変わってきます。

「いけん」も、「いけん」だけでなく、岡山県に入ると、「いけんのんじゃ」に、変化してきます。更に、「おえん」に変わってきます。駄目なことを「おえんおえん」と言います。

「いけん」は、広島から、山口まで広がります。「いけん」の文化圏は、古くは大内氏や、戦国の毛利氏の領土全域に及びます。

 今夜のオコゼの姿造りは、一匹1800円のオコゼでした。阪神地方でこれだけの大きなオコゼを1800円では、頂けません。

オコゼの姿造りには、刺身、肝、薄造り、あらいがあります。

素材は新鮮で、優れているのに、このオコゼの姿造りに、大きな感動が湧いてきません。どうしてでしょうか?

お墓参りのコースが、いつも同じだと、お墓参りに行くついでに泊まる旅館や、頂く料理が、毎回同じようになるので、次回は、神戸からのルートを変えてみたいなあと、奧さんと相談しています。

2泊すれば、四国ルートから三原へ、しまなみ海道を利用して来る事が出来ます。

オコゼの仕上げは、オコゼの味噌汁です。サービス係の方にお願いして、減塩にして貰いました。

薄味の赤だしの味噌汁は、美味しく頂きました。色々考えて見ると、料理の味をレベルアップするためには、客席と厨房を繋ぐ、サービス係の女性の役が大切であることに気がつきました。

サービス係の女性は、お客様から料理の感想を聞いているはずですが、みはらし温泉の魚三昧のサービス係の方は、短期間で代わっていて、客席と厨房をつなぐ役目が、理解できないうちに辞めているようです。 

2014年9月10日(水)